RANSOM_CRYPTESLA.USVNC18
Ransom:HTML/Tescrypt.E(Microsoft), Trojan.Win32.Filecoder(Ikarus), Win32/Filecoder.TeslaCrypt.K(ESET), Trojan.Cryptolocker.N(Norton)
Windows
マルウェアタイプ:
トロイの木馬型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
はい
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。
マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。
- %User Profile%\Documents\{random filename}.exe
(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.)
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- %Desktop%\RECOVER{random 5 characters}.txt
- %Desktop%\RECOVER{random 5 characters}.png
- %Desktop%\RECOVER{random 5 characters}.html
- %User Profile%\Documents\RECOVER{random 5 characters}.txt
- %User Profile%\Documents\RECOVER{random 5 characters}.png
- %User Profile%\Documents\RECOVER{random 5 characters}.html
- %User Profile%\Documents\recover_file.txt
(註:%Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.. %User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.)
自動実行方法
マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
_{random characters} = "%System%\cmd.exe /c start %User Profile%\Documents\{random filename}.exe"
他のシステム変更
マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system
EnableLinkedConnections = "1"
HKEY_CURRENT_USER\Software\trueimg
ID = "{ID}"
HKEY_CURRENT_USER\Software\{ID}
data = "{hex values}"
マルウェアは、インストールの過程で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\trueimg
HKEY_CURRENT_USER\Software\{ID}
感染活動
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
バックドア活動
マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。
その他
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
- http://{BLOCKED}k.com/phsys.php
- http://{BLOCKED}e.net/phsys.php
- http://{BLOCKED}tion.info/plugins/phsys.php
- http://{BLOCKED}toreforyou.com/phsys.php
- http://{BLOCKED}oherbal.com/phsys.php
- http://{BLOCKED}senseprotection.com/phsys.php
マルウェアは、以下の拡張子をもつファイルを暗号化します。
- .docx
- .mrwref
- .indd
- .rofl
- .mpqge
- .vfs0
- .mcmeta
- .vpp_pc
- .arch00
- .itdb
- .mddata
- .sidd
- .sidn
- .pkpass
- .ibank
- .dazip
- .blob
- .layout
- .menu
- .ztmp
- .syncdb
- .mdbackup
- .hkdb
- .hplg
- .hvpl
- .icxs
- .docm
- .xlsx
マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。
マルウェアは、以下の情報を収集して、自身のサーバへ報告します。
- 感染状況
- 「Bitcoin(ビットコイン)」のアドレス
- 暗号化されたファイル全体のサイズ
- マルウェアのバージョン
- オペレーティングシステム(OS)の情報
- インストールID
マルウェアは、暗号化されたファイルに拡張子を追加しません。
マルウェアは、全ての固定ドライブ、リムーバルドライブおよび共有ドライブ内のファイルを暗号化します。
マルウェアは、シャドウコピーを削除するために以下のコマンドを実行します。
- vssadmin.exe Delete Shadows /All /Quiet
マルウェアは、暗号化の後に以下の脅迫状を開きます。
マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。
マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「RANSOM_CRYPTESLA.USVNC18」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。
手順 4
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 5
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system
- EnableLinkedConnections = "1"
- EnableLinkedConnections = "1"
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- _{random characters} = "%System%\cmd.exe /c start %User Profile%\Documents\{random filename}.exe"
- _{random characters} = "%System%\cmd.exe /c start %User Profile%\Documents\{random filename}.exe"
手順 6
不明なレジストリキーを削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software
- trueimg
- trueimg
- In HKEY_CURRENT_USER\Software
- {ID}
- {ID}
手順 7
以下のファイルを検索し削除します。
- RECOVER{random 5 characters}.txt
- RECOVER{random 5 characters}.png
- RECOVER{random 5 characters}.html
- %User Profile%\Documents\recover_file.txt
手順 8
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「RANSOM_CRYPTESLA.USVNC18」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
手順 10
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「RANSOM_CRYPTESLA.USVNC18」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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