Ransom.Win64.RAZR.THIODBD
Trojan-Ransom.FileCrypter (IKARUS)
Windows
マルウェアタイプ:
身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
なし
感染報告の有無 :
はい
概要
トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
特定のフォルダ内のファイルを暗号化します。 身代金要求文書のファイルを作成します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のプロセスを追加します。
- {Malware File Path}\{Malware File Name} → when not ran with administrator privileges
その他
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
- https://{BLOCKED}honanywhere.com/c2/receiver
マルウェアは、以下の拡張子をもつファイルを暗号化します。
- .7z
- .aac
- .accdb
- .adt
- .aiff
- .avi
- .bak
- .bat
- .bmp
- .c
- .cfg
- .cmd
- .conf
- .contact
- .cpp
- .css
- .dat
- .db
- .doc
- .docx
- .eml
- .exe
- .flac
- .gif
- .gz
- .htm
- .html
- .ics
- .ini
- .iso
- .java
- .jpeg
- .jpg
- .js
- .json
- .log
- .m3u
- .m4a
- .mdb
- .mkv
- .mod
- .mov
- .mp3
- .mp4
- .mpa
- .msg
- .mzv
- .odp
- .ods
- .odt
- .ost
- .png
- .pps
- .ppsm
- .ppt
- .pptx
- .ps1
- .psd1
- .psm1
- .pst
- .py
- .ram
- .rar
- .rtf
- .sh
- .sql
- .sqlite
- .svg
- .tar
- .tif
- .tiff
- .txt
- .vdi
- .vhd
- .vmdk
- .wav
- .wmv
- .xht
- .xla
- .xls
- .xlsx
- .xltm
- .xml
- .yaml
- .yml
- .zip
マルウェアは、以下を実行します。
- When not run with administrator privileges:
- It will run another instance of itself with administrator privileges then exit.
- It sends its generated victim ID, encryption key, and initialization vector to its C&C server.
ランサムウェアの不正活動
マルウェアは、以下のディレクトリ内で確認されたファイルを暗号化します。
- C:\
- %Desktop%
- %User Profile%\Documents
- %User Profile%\Downloads
- %User Profile%\Music
- %User Profile%\Pictures
- %User Profile%\Videos
(註:%Desktop%フォルダは、現在ログオンしているユーザのデスクトップです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。. %User Profile%フォルダは、現在ログオンしているユーザのプロファイルフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>" です。)
マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。
- .raz
マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。
- {Traversed Directory}\README.txt
<補足>
インストール
マルウェアは、以下のプロセスを追加します。
- {マルウェアのファイルパス}\{マルウェアのファイル名} → 管理者権限で実行されていない場合
マルウェアは、以下を実行します。
- 管理者権限で実行されていない場合:
- 管理者権限で自身の別のインスタンスを実行し、終了します。
- 生成された被害者 ID、暗号鍵、初期化ベクトルをC&Cサーバに送信します。
対応方法
手順 1
トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。
- Ransom.Win32.TRX.XXPE50FFF084
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 4
以下のファイルを検索し削除します。
- {Traversed Directory}\README.txt
手順 5
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.Win64.RAZR.THIODBD」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
手順 6
暗号化されたファイルをバックアップから復元します。
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