Ransom.Win64.ARCRYPT.YJEIT
Windows
マルウェアタイプ:
身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
感染報告の有無 :
はい
概要
トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。
マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。
特定のファイル拡張子を持つファイルを暗号化します。 身代金要求文書のファイルを作成します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- {malware filepath}\log.txt → contains the status of encryption, deleted afterwards
- %Desktop%\userfile.cdci
- %Desktop%\userfile1.cdci
感染活動
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
バックドア活動
マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。
ルートキット機能
マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。
プロセスの終了
マルウェアは、感染コンピュータ上で確認した以下のサービスを終了します。
- vss
- wbengine
- MongoDB
- SQLWriter
- MSSQLServerOLAPService
- MSSQLSERVER
- MSSQLFDLauncher
- MSSQLSQLEXPRESS
- MSSQL$ERASQL
- SQLSERVERAGENT
- ReportServer
- OracleServiceORCL
- OracleRemExecService
- OracleVssWriterORAFPC
- OracleServiceORAFPC
- Oracle Object Service
- OracleASMService+ASM2
- OracleMTSRecoveryService
- OracleOHService
- OracleOraCrs11g_home1TNSListener
- OracleOraCrs11g_home1TNSListenerLISTENER_SCAN1
- OracleJobSchedulerORAFPC
- OracleServiceSYS12
- OracleServiceZAC12
- postgresql-x64-13
- AssetViewCore
- AssetViewDBService
- AssetViewFileTransferService
- SQLBrowser
- OracleDBConsoleorcl
- OracleVssWriterORCL
- MySQL
- ASLogWatch
- CAARCUpdateSvc
- CASAD2DWebSvc
- CASDiscovery
- CASUniversalAgent
- HpePqiESrv
- Standby Express zac1
- Standby Express zac1 Agent
マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。
- sql.exe
- dbsnmp.exe
- isqlplussvc.exe
- xfssvccon.exe
- mydesktopservice.exe
- ocautoupds.exe
- encsvc.exe
- tbirdconfig.exe
- mydesktopqos.exe
- ocomm.exe
- dbeng50.exe
- sqbcoreservice.exe
- excel.exe
- infopath.exe
- msaccess.exe
- mspub.exe
- onenote.exe
- outlook.exe
- powerpnt.exe
- thebat.exe
- thunderbird.exe
- visio.exe
- winword.exe
- wordpad.exe
- sqlwriter.exe
- oracle.exe
- ocssd.exe
- mysqld.exe
- mysqld-nt.exe
- mysqld-opt.exe
- sqlbrowser.exe
- sqlagent.exe
- msftesql.exe
- sqlservr.exe
- notepad.exe
情報漏えい
マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。
その他
マルウェアは、以下を実行します。
- It requires to be executed with the password/passphrase in order to proceed with its malicious routine:
- 3456qwer
- It requires to be executed as an administrator.
- It clears the event logs of the affected system.
- It encrypts local, removable, and network drives.
- It encrypts the recycle bin of the affected system.
マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。
ランサムウェアの不正活動
以下の拡張子を持つファイルを暗号化します:$$ DATA $$
- .xlsx
- .xlsm
- .odt
- .ost
- .ppt
- .pptm
- .ppsm
- .pptx
- .sldm
- .csv
- .dwg
- .dxf
- .dws
- .fcs
- .analysis
- .comp
- .compensation
- .vmdk
- .pst
- .msg
- .eml
- .wab
- .mdf
- .ldf
- .myd
- .dbf
- .pgsql
- .sql
- .sqlite
- .db
- .sqlite3
- .db2
- .cql
- .rdb
- .ova
- .vmdk
- .vmsd
- .vmx
- .vswp
- .WALLET
- .CLASS
- .INCPAS
- .ACCDR
- .ACCDT
- .ACCDE
- .D3DBSP
- .BACKUPDB
- .BACKUP
- .IBANK
- .PKPASS
- .MDDATA
- .MDBACKUP
- .vmem
- .hvd
- .vhdx
- .gdb
- .cbk
- .SYNCDB
- .LAYOUT
- .DAZIP
- .ARCH00
- .VPP_PC
- .MCMETA
- .MPQGE
- .LITEMOD
- .ASSET
- .FORGE
- .RGSS3A
- .WOTREPLAY
- .MRWREF
- .dmp
- .dump
- .rtf
- .nst
- .trx
- .cs
- .rpt
- .BLEND
- .DESIGN
- .YCBCRA
- .SQLITEDB
- .SAS7BDAT
- .PSAFE3
- .ERBSQL
- .DB-JOURNAL
- .MONEYWELL
- .vib
- .vbk
- .vbm
- .bak
- .trn
- .rdl
- .edb
- .config
- .ev
- .evtmp
- .ldb
- .mod
- .mkv
- .dat
- .ai
- .cab
- .mdbx
- .bkf
- .arc
- .srv
- .bkp
マルウェアは、以下のフォルダ内で確認されたファイルの暗号化はしません。
- Program Files
- Program Files (x86)
- Windows
- AppData
マルウェアは、以下の名称を利用して暗号化されたファイルのファイル名を改称します。
- {19 random numbers}.SCBIN
マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。
- %Desktop%\readme.txt
<補足>
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- {マルウェアのファイルパス}\log.txt → 暗号化の活動状況を含むが、後に削除される
- %Desktop%\userfile.cdci
- %Desktop%\userfile1.cdci
その他
マルウェアは、以下を実行します。
- 自身の不正活動を継続するためには、以下のパスワード/パスフレーズを使って実行される必要があります。
- 3456qwer
- 管理者として実行される必要があります。
- 影響を受けるコンピュータのイベントログをクリアします。
- ローカルドライブ、リムーバブルドライブ、ネットワークドライブを暗号化します。
- 影響を受けるコンピュータのごみ箱を暗号化します。
ランサムウェアの不正活動
マルウェアは、以下の名称を利用して暗号化されたファイルのファイル名を改称します。
- {ランダムな数字19文字}.SCBIN
対応方法
手順 1
Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
以下のファイルを検索し削除します。
- {malware filepath}\log.txt
- %Desktop%\userfile.cdci
- %Desktop%\userfile1.cdci
- %Desktop%\readme.txt
手順 4
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.Win64.ARCRYPT.YJEIT」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
手順 5
暗号化されたファイルをバックアップから復元します。
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