解析者: Kenneth Mcneil Angel   

 別名:

Trojan:Win32/Ymacco.AA18 (MICROSOFT)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

特定のファイル拡張子を持つファイルを暗号化します。 身代金要求文書のファイルを作成します。

  詳細

ファイルサイズ 7,454,208 bytes
メモリ常駐 なし
発見日 2020年9月21日
ペイロード ファイルの作成, 画像の表示, プロセスの強制終了, ファイルの暗号化, メッセージボックスの表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • If not run in %ProgramData% directory
    • %ProgramData%\{malware name} -copy of itself
  • %Public%\Desktop\Decryptor.lnk - shortcut to %ProgramData%\{malware name} -ui
  • %Public%\Desktop\Read For Decryption.lnk - shortcut to ransome note in %ProgramData%\read.ini
  • %ProgramData%\1.bmp - used as desktop background after malware execution
  • %ProgramData%\MSWINSCK.OCX -normal dll file
  • %ProgramData%\x86.exe - detected as HackTool.Win32.MIMIKATZ.SMGD
  • %ProgramData%\chk.dat - empty file used as indicator

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • %ProgramData%\{malware name} - if malware is not run in %ProgramData%
  • "%System%\taskkill.exe" /F /IM MSExchange*
  • "%System%\taskkill.exe" /F /IM Microsoft*
  • "%System%\taskkill.exe" /F /IM ora*
  • "%System%\taskkill.exe" /F /IM tns*
  • "%System%\taskkill.exe" /F /IM sql*
  • "%System%\taskkill.exe" /F /IM postgres*
  • "%System%\cmd.exe" /c logoff
  • "%System%\wbadmin.exe" delete catalog -quiet
  • "%System%\bcedit.exe" /set {default} bootstatuspolicy ignoreallfailures
  • "%System%\bcedit.exe" /set {default} recoveryenabled no

(註:%ProgramData%フォルダは、マルチユーザーシステムにおいて任意のユーザがプログラムに変更を加えることができるプログラムファイルフォルダのバージョンです。これには、すべてのユーザのアプリケーションデータが含まれます。Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData" です。Windows Server 2003(32-bit)、2000(32-bit)、XPの場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users" です。 . %System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKCU\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Zhen = "C:\ProgramData\{malware name}" -ui

他のシステム変更

マルウェアは、コンピュータのデスクトップの壁紙に以下の画像を設定します。

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • mysqld.exe
  • sqlservr.exe
  • sqlwriter.exe
  • sqlceip.exe
  • TiWorker.exe
  • mcbuilder.exe
  • jenkins.exe
  • java.exe

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • It shows the following after the user logs in to show bitcoin payment window:
  • It does the following using HackTool.Win32.MIMIKATZ.SMGD
    • Checks if it has appropriate permissions to continue
    • Lists all available provider credentials
    • Impersonates a token
    • Get the SysKey to decrypt SAM entries (from registry or hive)
  • It also encrypts files in removable drives.

ランサムウェアの不正活動

以下の拡張子を持つファイルを暗号化します:$$ DATA $$

  • .backupdb
  • .bas
  • .py
  • .pyc
  • .pdf
  • .ost
  • .mail
  • .bak
  • .cfg
  • .sql
  • .log
  • .doc
  • .xml
  • .proj
  • .dot
  • .docx
  • .docm
  • .dotx
  • .docb
  • .xls
  • .xlt
  • .xlm
  • .xlsx
  • .xlsm
  • .xltx
  • .xltm
  • .xlsb
  • .xla
  • .xlam
  • .xll
  • .xlw
  • .ppt
  • .pot
  • .pps
  • .pptx
  • .pptm
  • .potx
  • .potm
  • .ppam
  • .ppsx
  • .ppsm
  • .sldx
  • .sldm
  • .ACCDB
  • .SQLITE3
  • .ACCDR
  • .txt
  • .ned
  • .ntm
  • .flt
  • .nrp
  • .db
  • .3fr
  • .ai
  • .arw
  • .bay
  • .cdr
  • .cer
  • .cr2
  • .crt
  • .crw
  • .dbf
  • .dcr
  • .der
  • .dng
  • .dwg
  • .dxf
  • .dxg
  • .eps
  • .java
  • .jpeg
  • .jpg
  • .SQLITEDB
  • .mdb
  • .mdf
  • .mef
  • .mrw
  • .nef
  • .png
  • .odb
  • .odm
  • .odp
  • .ods
  • .aspx
  • .asp
  • .odt
  • .css
  • .p12
  • .edb
  • .config
  • .php
  • .htm
  • .html
  • .p7c
  • .class
  • .pef
  • .pem
  • .pfx
  • .psd
  • .pst
  • .r3d
  • .raw
  • .rw2
  • .rar
  • .cs
  • .vb
  • .cpp
  • .wpd
  • .wps
  • .xlk
  • .vmx
  • .ovf
  • .conf
  • .sln
  • .rtf
  • .vmdk
  • .zip
  • .VBK
  • .VIB
  • .VRB
  • .VBM
  • .BCO
  • .DEM
  • .ova
  • .backup
  • .vhd
  • .AVHD
  • .VMCX
  • .v2i
  • .iv2i
  • .sv2i
  • .fbf
  • .vud
  • .vsv
  • .nvram
  • .eml
  • .emlx
  • .7z
  • .csv
  • .key
  • .js
  • .sap

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .zhen

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 16.246.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2020年9月24日
VSAPI OPR パターンバージョン 16.247.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2020年9月25日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

  • Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF036

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

    • HKCU\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Zhen =%ProgramData%\{malware name} -ui

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %ProgramData%\{malware name}
  • %Public%\Desktop\Decryptor.lnk
  • %Public%\Desktop\Read For Decryption.lnk
  • %ProgramData%\1.bmp
  • %ProgramData%\chk.dat
  • %ProgramData%\x86.exe

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Ransom.Win32.ZHEN.THIBDBO」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

暗号化されたファイルをバックアップから復元します。


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