解析者: Joshua John Bantayan   

 別名:

W32/Cryptor.DDU!tr (FORTINET); Trj/GdSda.A (PANDA)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

身代金要求文書のファイルを作成します。 以下のファイル拡張子を持つファイルは暗号化しません。

  詳細

ファイルサイズ 709,632 bytes
タイプ DLL
メモリ常駐 なし
発見日 2020年3月23日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, プロセスの強制終了, ファイルの暗号化, メッセージボックスの表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %ProgramData%\syscfg.db
  • {Encrypted Directory}\{8 random characters}.lnk -> deleted afterwards

(註:%ProgramData%フォルダは、マルチユーザーシステムにおいて任意のユーザがプログラムに変更を加えることができるプログラムファイルフォルダのバージョンです。これには、すべてのユーザのアプリケーションデータが含まれます。Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData" です。Windows Server 2003(32-bit)、2000(32-bit)、XPの場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users" です。 )

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Global\{16 characters}

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • msftesql.exe
  • sqlagent.exe
  • sqlbrowser.exe
  • sqlwriter.exe
  • oracle.exe
  • ocssd.exe
  • dbsnmp.exe
  • synctime.exe
  • agntsvc.exe
  • isqlplussvc.exe
  • xfssvccon.exe
  • sqlservr.exe
  • mydesktopservice.exe
  • ocautoupds.exe
  • encsvc.exe
  • firefoxconfig.exe
  • tbirdconfig.exe
  • mydesktopqos.exe
  • ocomm.exe
  • mysqld.exe
  • mysqld-nt.exe
  • mysqld-opt.exe
  • dbeng50.exe
  • sqbcoreservice.exe
  • excel.exe
  • infopath.exe
  • msaccess.exe
  • mspub.exe
  • onenote.exe
  • outlook.exe
  • powerpnt.exe
  • sqlservr.exe
  • thebat.exe
  • steam.exe
  • thebat64.exe
  • thunderbird.exe
  • visio.exe
  • winword.exe
  • wordpad.exe
  • QBW32.exe
  • QBW64.exe
  • ipython.exe
  • wpython.exe
  • python.exe
  • dumpcap.exe
  • procmon.exe
  • procmon64.exe
  • procexp.exe
  • procexp64.exe

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.126.81
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.126.82
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.126.83
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.126.84
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.126.85
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.126.86
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.126.87
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.126.88
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.126.89

マルウェアは、以下を実行します。

  • It gathers the following information:
    • Product Name
    • Display Name
    • Drive Info
    • AV Info
    • Computer Name
    • User Name
    • Machine GUID
  • It encrypts all available drives including network drives.
  • It gathers the following Environment Variable values:
    • ALLUSERSPROFILE
    • APPDATA
    • CommonProgramFiles
    • COMPUTERNAME
    • Comspec
    • FP_NO_HOST_CHECK
    • HOMEDRIVE
    • HOMEPATH
    • LOCALAPPDATA
    • LOGONSERVER
    • NUMBER_OF_PROCESSORS
    • OS
    • Path
    • PROCESSOR_ARCHITECTURE
    • PROCESSOR_IDENTIFIER
    • PROCESSOR_LEVEL
    • PROCESSOR_REVISION
    • ProgramData
    • ProgramFiles
    • PSModulePath
    • PUBLIC
    • SESSIONNAME
    • SystemDrive
    • SystemRoot
    • TEMP
    • TMP
    • USERDOMAIN
    • USERNAME
    • USERPROFILE
    • windir
    • windows_tracing_flags
    • windows_tracing_logfile

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、ファイル名に以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • autorun.inf
  • boot.ini
  • desktop.ini
  • ntuser.dat
  • iconcache.db
  • bootsect.bak
  • ntuser.dat.log
  • thumbs.db
  • Bootfont.bin

マルウェアは、ファイルパスに以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • \Windows
  • \Program Files
  • \Program Data
  • \Tor Browser
  • \cache2\entries
  • \Low\Content IE5\
  • \User Data\Default\Cache
  • \All Users

マルウェアは、以下の名称を利用して暗号化されたファイルのファイル名を改称します。

  • {Encrypted Directory}\{Encrypted file}.{Random characters}

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • {Encrypted Directory}\RECOVER-FILES.txt

以下のファイル拡張子を持つファイルについては暗号化しません:

  • sys
  • exe
  • dll
  • lnk

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.760.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2020年3月23日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.761.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2020年3月24日

手順 1

Windows XP、Windows Vista 、Windows 7、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %ProgramData%\syscfg.db

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Ransom.Win32.SEKHMET.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.Win32.SEKHMET.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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