Ransom.Win32.MCRYPT.THABAOAH
Trojan-Ransom.MSIL.Agent.abl(Kaspersky); Trojan:Win32/Occamy.C(Microsoft); Ransom.Wannacry(Symantec)
Windows
マルウェアタイプ:
身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のプロセスを追加します。
- "cmd.exe" /C ping 127.0.0.1 -n 5& Del → executes this command if "%System%\drivers\dcrypt.sys" is not found in the system
- "%Public%\dcinst.exe" -install → will not execute properly since it is not a parameter by nature of the file
- "%Public%\dcinst.exe" -setup → installs "dcrypt.sys" as a service into the system
- "%Public%\dccon.exe" -install → will not execute properly since it is not a parameter by nature of the file
- "shutdown.exe" /r /f /t 03 → shuts down the system after attempting to install the driver, dcrypt.sys into the system
- "%Public%\dccon.exe" -enum → enumerates the following information from the system.
- Drive Letter
- Drive Name
- Size
- Bootable (Y/N)
- Bootloader
(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %Public%フォルダは、すべてのユーザ共通のファイルまたはフォルダのリポジトリとして機能するフォルダです。Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\Public" です。)
自動実行方法
マルウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\dcrypt\Instances\
dcrypt
Altitude = 87150
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\dcrypt\Instances\
dcrypt
Flags = 0
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\dcrypt\Instances
DefaultInstance = "dcrypt"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\dcrypt\config
Flags = "1408"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\dcrypt\config
Hotkeys = "\x00\x00\x00\x00\x00\x00\x00\x00\x00\x00\x00\x00\x00\x00\x00\x00"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\dcrypt\config
sysBuild = "846"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\myCryptoraphyService
DisplayName = "myCryptoraphyService"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\myCryptoraphyService
ImagePath = "{malware path and file name}.exe"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\myCryptoraphyService
Start = "SERVICE_AUTO_START"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\dcrypt
DisplayName = "DiskCryptor driver"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\dcrypt
ImagePath = "%System%\drivers\dcrypt.sys"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\dcrypt
Start = "SERVICE_BOOT_START"
他のシステム変更
マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\dcrypt\Instances\
dcrypt
Altitude = "87150"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\dcrypt\Instances\
dcrypt
Flags = "0"
作成活動
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- %Public%\myLog.txt → contains the log of the malware process upon execution. A sample log is seen from the image:
- %Public%\dccon.exe → used to check information and perform other functions in a system's volume information
- %Public%\dcinst.exe → Contains the configuration and setup of the malware
- %Public%\dcrypt.sys
- %Public%\myConf.txt → contains the input argument/parameter that was set by the victim
- %System%\drivers\dcrypt.sys
- %Public%\dcapi.dll → contains all the calling functions that dcinst.exe and dccon.exe uses
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 3
「Ransom.Win32.MCRYPT.THABAOAH」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。
- すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
- 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
セーフモードについては、こちらをご参照下さい。 - 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。
手順 4
以下のファイルを検索し削除します。
- %Public%\myLog.txt
- %Public%\dccon.exe
- %Public%\dcinst.exe
- %Public%\dcrypt.sys
- %Public%\myConf.txt
- %System%\drivers\dcrypt.sys
- %Public%\dcapi.dll
手順 5
不明なレジストリキーを削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
手順 6
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Ransom.Win32.MCRYPT.THABAOAH」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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