解析者: Francesca Villasanta   

 別名:

Ransom:Win64/Lockbit.BMC!MTB (MICROSOFT); UDS:Trojan-Ransom.Win32.Generic (KASPERSKY)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

身代金要求文書のファイルを作成します。 以下のファイル拡張子を持つファイルは暗号化しません。

  詳細

ファイルサイズ 2,336,768 bytes
メモリ常駐 はい
発見日 2024年1月18日
ペイロード プロセスの強制終了, ファイルの暗号化

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • cmd.exe /c "vssadmin resize shadowstorage /for={Drives A-Z}: /on=C: /maxsize=401MB"
  • cmd.exe /c "wevtutil cl application"
  • cmd.exe /c "wbadmin delete catalog -quiet"
  • cmd.exe /c "bcdedit /set {default} recoveryenabled No"
  • cmd.exe /c "wbadmin DELETE SYSTEMSTATEBACKUP -deleteOldest"
  • cmd.exe /c "wevtutil cl securit"
  • cmd.exe /c "bcdedit /set {default} bootstatuspolicy ignoreallfailures"
  • cmd.exe /c "wbadmin DELETE SYSTEMSTATEBACKUP"
  • cmd.exe /c "wevtutil cl system"
  • cmd.exe /c "powershell.exe -ep bypass -ec {Base64-encoded powershell script}"
    The following processes will spawned as a result of this command:
    • powershell.exe -ep bypass -w hidden -c "while($true){ taskkill /f /im taskkill.exe}"
    • powershell.exe -ep bypass -w hidden -c "while($true){ taskkill /f /im tasklist.exe}"
    • powershell.exe -ep bypass -w hidden -c "while($true){ taskkill /f /im taskmgr.exe}"
    • powershell.exe -ep bypass -w hidden -c "while($true){ taskkill /f /im cmd.exe}"
    • powershell.exe -ep bypass -w hidden -c "while($true){ taskkill /f /im ps.exe}"
  • cmd.exe /c taskkill /f /im {Process name from Termination list}
  • cmd.exe /c net stop {Service name from Termination list} /y
  • cmd.exe /c "shutdown /r /t 8"
  • cmd.exe /c "reboot"

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で確認した以下のサービスを終了します。

  • via net stop:
    • Avast Antivirus!
    • TMResponse
    • BackupExecAgentBrowser
    • AOTAgentSvc
    • TMBMServer
    • iVPAgent
    • Trend Micro
    • Web Service Communicator
    • Tmccst
    • Tmlisten
    • Ntrtscan
    • TmWSCSvc

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • via taskkill /f /im:
    • AOTAgent.exe
    • CETASvc.exe
    • powerpnt.exe
    • iVPAgent.exe
    • tmwscsvc.exe
    • ResponseService.exe
    • PccNTMon.exe
    • SupportConnector.exe
    • vastsvc.exe
    • avgsvc.exe
    • NortonSecurity.exe
    • McAfeeFramework.exe
    • KasperskyService.exe
    • SophosSAU.exe

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • It prints the number of processors and execution logs to the console.
  • It checks if the file size is greater than 198, 180, 854 bytes. These files will be partially encrypted for faster encryption.
  • It checks if the file extension is any of the following. These files will be encrypted in its entirety regardless of the file size.
    • .sql
    • .txt
    • .db
    • .json

マルウェアは、以下のパラメータを受け取ります。

  • --help → Displays the help menu.
  • -bm {yes|no} → Big mode ensures that large files encrypted first. (Default value: yes)
  • -kill {yes|no} → Enables/disables the kill loop for the following applications: taskmgr, cmd, regedit, powershell. (Default value: no)
  • -note {yes|no} → Defines whether the ransom note is dropped during the encryption process, or only once the encryption is finished. (Default value: yes)
  • -p {path} → Specifies the targeted folder to encrypt files
  • -reboot {yes|no} → Defines whether machine is rebooted after encryption. (Default value: yes)
  • -rename {yes|no}→ Specifies if the ransom extension is appended to encrypted files. (Default value: yes)

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、ファイルパスに以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • README_TO_DECRYPT.txt
  • Program Files (x86)
  • Windows
  • Temp
  • System32
  • AppData
  • SysWOW64
  • BOOTNXT
  • DumpStack.log.tmp
  • pagefile.sys
  • swapfile.sys
  • desktop.ini
  • ntuser.dat
  • thumbs
  • System Volume Information
  • $Recycle.Bin
  • perflogs
  • App Data
  • appdata
  • ProgramData
  • Recovery

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .kuiper

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • {Encrypted Drive}\README_TO_DECRYPT.txt
  • {Encrypted Directory}\README_TO_DECRYPT.txt

以下のファイル拡張子を持つファイルについては暗号化しません:

  • .DAT
  • .TMP
  • .bak
  • .bat
  • .bin
  • .blf
  • .cfg
  • .cmd
  • .com
  • .dat
  • .dll
  • .elf
  • .exe
  • .ini
  • .lnk
  • .msi
  • .rtf
  • .sys
  • .tmp
  • .desktop
  • .Desktop
  • .so
  • .go
  • .html
  • .crlk
  • .kuiper

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 19.104.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2024年1月18日
VSAPI OPR パターンバージョン 19.105.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2024年1月19日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF077

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

Ransom.Win32.KUIPER.THAAHBC として検出されたファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]

註:このファイルは、隠しファイルとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。

マルウェアのファイルの手動削除:

  • Windows 2000、XP および Server 2003 の場合:

    1. [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
    2. [ファイル名のすべてまたは一部]に上記で確認したファイル名を入力してください。
    3. [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
    4. ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
    5. 残りのファイルに対して、この不正なコンポーネントファイルの上記の手順 2.)から 4.)を繰り返してください。
      註:ファイル名の入力欄のタイトルは、Windowsのバージョンによって異なります。(例:ファイルやフォルダ名の検索の場合やファイル名のすべてまたは一部での検索)

  • Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合:

    1. Windowsエクスプローラ画面を開きます。
      • Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
        • [スタート]-[コンピューター]を選択します。
      • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
        • 画面の左下隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
    2. [コンピューターの検索]に、上記で確認したファイル名を入力します。
    3. ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
    4. 残りのファイルに対して、この不正なコンポーネントファイルの上記の手順 2.)から 3.)を繰り返してください。
      註:Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。
  • 手順 6

    コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Ransom.Win32.KUIPER.THAAHBC」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

    手順 7

    暗号化されたファイルをバックアップから復元します。


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