解析者: Bren Matthew Ebriega   

 別名:

Win32:DangerousSig [Trj] (AVAST)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

身代金要求文書のファイルを作成します。 以下のファイル拡張子を持つファイルは暗号化しません。

  詳細

ファイルサイズ 1,884,776 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2021年4月24日
ペイロード システム情報の収集, メッセージボックスの表示, プロセスの強制終了, ファイルの暗号化

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %All Users Profile%\{Generated Extension}.ico → Icon for encrypted files.
  • %All Users Profile%\{Generated Extension}.BMP → Used as wallpaper.

(註:%All Users Profile%フォルダは、ユーザの共通プロファイルフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users” です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData” です。)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • {Malware Directory}\{Malware Filename} -work worker{Number} job{Number}-{4-Digit Number} → For every drive that it will encrypt.

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Global\{32-Hex Characters generated from Machine GUID}

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.{Generated Extension}
(Default) = {Generated Extension}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
{Generated Extension}\DefaultIcon
(Default) = %All Users Profile%\{Generated Extension}.ico

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更し、デスクトップの壁紙を変更します。

HKEY_USERS\{USER SID}\Control Panel\
Desktop
Wallpaper = %All Users Profile%\{Generated Extension}.BMP

HKEY_USERS\{USER SID}\Control Panel\
Desktop
WallpaperStyle = 10

マルウェアは、コンピュータのデスクトップの壁紙に以下の画像を設定します。

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で確認した以下のサービスを終了します。

  • vss
  • sql
  • svc$
  • memtas
  • mepocs
  • sophos
  • veeam
  • backup
  • GxVss
  • GxBlr
  • GxFWD
  • GxCVD
  • GxCIMgr

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • sql
  • oracle
  • ocssd
  • dbsnmp
  • synctime
  • agntsvc
  • isqlplussvc
  • xfssvccon
  • mydesktopservice
  • ocautoupds
  • encsvc
  • firefox
  • tbirdconfig
  • mydesktopqos
  • ocomm
  • dbeng50
  • sqbcoreservice
  • excel
  • infopath
  • msaccess
  • mspub
  • onenote
  • outlook
  • powerpnt
  • steam
  • thebat
  • thunderbird
  • visio
  • winword
  • wordpad
  • notepad

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • Username
  • Computer Name
  • Domain Name
  • OS Information (Type, Version, Architecture)
  • System Language
  • Drives Information (Drive Names, Drive Space)

情報収集

マルウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • bar{BLOCKED}ees.com

その他

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.{Generated Extension}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
{Generated Extension}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
{Generated Extension}\DefaultIcon

マルウェアは、以下を実行します。

  • It checks computer's language and will terminate itself if any of the following language is detected:
    • Arabic
    • Armenian
    • Azerbaijani
    • Belarusian
    • Georgian
    • Kazakh
    • Kyrgyz
    • Romanian
    • Russian
    • Tajik
    • Tatar
    • Turkmen
    • Ukranian
    • Uzbek
  • It checks if it is running with a privilege level that is on SYSTEM level. If it is not, it will do the following:
    • If it is running on a non-administrator account and the os version is Windows 7 or above it will use the Elevated COM Object UAC Bypass technique to execute an instance of itself with SYSTEM level privilege.
    • If it is running on an administrator account it would add the following service then start and use the service to execute an instance of itself with SYSTEM level privilege. The service is deleted after it is used.
      • Service Name: .{Generated Extension}
      • Binary Pathname: {Malware Directory}\{Malware Filename}
  • It searches for files to encrypt in fixed drives, removable drives, and network resources.
  • It empties the recycle bin.
  • It deletes shadow copies.

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、ファイル名に以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • autorun.inf
  • boot.ini
  • bootfont.bin
  • bootsect.bak
  • desktop.ini
  • iconcache.db
  • ntldr
  • ntuser.dat
  • ntuser.dat.log
  • ntuser.ini
  • thumbs.db
  • README.{Generated Extension}.TXT

マルウェアは、ファイルパスに以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • $recycle.bin
  • config.msi
  • $windows.~bt
  • $windows.~ws
  • windows
  • appdata
  • application data
  • boot
  • google
  • mozilla
  • program files
  • program files (x86)
  • programdata
  • system volume information
  • tor browser
  • windows.old
  • intel
  • msocache
  • perflogs
  • x64dbg
  • public
  • all users
  • default

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .{8-Hex Characters generated from Machine GUID}

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • {Encrypted Directory}\README.{Generated Extension}.TXT

以下のファイル拡張子を持つファイルについては暗号化しません:

  • .386
  • .adv
  • .ani
  • .bat
  • .bin
  • .cab
  • .cmd
  • .com
  • .cpl
  • .cur
  • .deskthemepack
  • .diagcab
  • .diagcfg
  • .diagpkg
  • .dll
  • .drv
  • .exe
  • .hlp
  • .icl
  • .icns
  • .ico
  • .ics
  • .idx
  • .ldf
  • .lnk
  • .mod
  • .mpa
  • .msc
  • .msp
  • .msstyles
  • .msu
  • .nls
  • .nomedia
  • .ocx
  • .prf
  • .ps1
  • .rom
  • .rtp
  • .scr
  • .shs
  • .spl
  • .sys
  • .theme
  • .themepack
  • .wpx
  • .lock
  • .key
  • .hta
  • .msi
  • .pdb
  • .{Generated Extension}

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 16.676.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2021年4月24日
VSAPI OPR パターンバージョン 16.677.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2021年4月25日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF043

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

「Ransom.Win32.DARKSIDE.FAIO」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 6

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\.{Generated Extension}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\{Generated Extension}

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %All Users Profile%\{Random characters}.ico
  • {Encrypted Directory}\README.{Generated Extension}.TXT
  • %All Users Profile%\{Generated Extension}.BMP

手順 8

デスクトッププロパティを修正します。

[ 詳細 ]

手順 9

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Ransom.Win32.DARKSIDE.FAIO」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 10

暗号化されたファイルをバックアップから復元します。


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