解析者: Jed Valderama   
 更新者 : Mark Joseph Manahan

 別名:

Virus:Win32/Morto.A (Microsoft), Worm.Win32.Fipp.a (Kaspersky), W32/Pift (Mcafee),Win32/Morto.A (ESET)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ファイル感染型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成, ファイルに感染

ウイルスは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ウイルスは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ウイルスは、セキュリティ対策プログラムに関連するレジストリ値を削除します。これにより、ウイルスは、感染コンピュータにインストールされているセキュリティ製品に検出されることなく、自身の不正活動を実行することが可能になります。 ウイルスは、特定のレジストリ値を追加し、セキュリティ関連のアプリケーションを無効にします。

ウイルスは、標的とするホストファイルの末尾に自身のコードを追記することにより感染活動を実行します。

ウイルスは、特定のWebサイトにアクセスします。これにより、不正リモートユーザにウイルスのインストールが知らされます。また、不正なファイルがダウンロードされます。この結果、感染コンピュータは、さらなる他の脅威にさらされることとなります。

  詳細

ファイルサイズ 102,656 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年7月9日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

ウイルスは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ウイルスは、ネットワーク共有フォルダを経由してコンピュータに侵入します。

ウイルスは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ウイルスは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • _PPIftSvc
  • _PPIft1

ウイルスは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • lsass.exe
  • svchost.exe

自動実行方法

ウイルスは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\wmicucltsvc
ImagePath = "%System%\wmicuclt.exe"

他のシステム変更

ウイルスは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\wmicucltsvc

ウイルスは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKLM\SYSTEM\Select
v = "{virus code}"

HKLM\SYSTEM\Select
p = "{login passwords}

HKLM\SYSTEM\Select
pu = "{login usernames} - {login passwords}"

HKLM\SYSTEM\Select
ext = "{plugin code obtained from C&C}"

HKLM\SYSTEM\Select
plg = "{plugin code obtained from C&C}"

HKLM\SYSTEM\Select
rmt = "{date and time of execution}"

HKLM\SYSTEM\Select
{ip address of targeted victims} = {date and time of execution}

ウイルスは、ウイルス対策およびセキュリティ製品に関連した以下のレジストリ値を削除します。

HKLM\SOFTWARE\Microsoft\
CurrentVersion\Run
{AntiVirus Application} = "{Path of AntiVirus Application}"

ウイルスは、以下のレジストリ値を追加し、セキュリティ関連のアプリケーションを無効にします。

HKEY_LOCAL_MACHINE\CurrentControlSet\Services
{Security Service} = "4"

ファイル感染

ウイルスは、以下の形式のファイルに感染します。

  • 32bit .exe files

ウイルスは、標的とするホストファイルの末尾に自身のコードを追記することにより感染活動を実行します。

ウイルスは、以下の文字列を含むフォルダには感染しません。

  • windows
  • winnt
  • qq
  • Outlook
  • System Volume Information
  • RECYCLER
  • Internet Explorer
  • Movie Maker
  • Messenger
  • Common Files
  • Microsoft

これは、トレンドマイクロの製品では、以下 により感染したファイルの検出名です。

  • PE_MUSTAN.A

ダウンロード活動

ウイルスは、以下の不正Webサイトにアクセスします。

  • e.{BLOCKED}t.com
  • e.{BLOCKED}t.in
  • e.{BLOCKED}t.net
  • {BLOCKED}1.{BLOCKED}g.in
  • {BLOCKED}1.{BLOCKED}g.net
  • {BLOCKED}1.{BLOCKED}g.net

ウイルスは、以下のWebサイトにアクセスし、ファイルをダウンロードします。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}s.info/plg3.z
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}s.info/wp.z

  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.246.21
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年7月10日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.247.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年7月11日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「PE_MUSTAN.A」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • wmicucltsvc

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Select
    • v = "{virus code}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Select
    • p = "{login passwords}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Select
    • pu = "{login usernames} - {login passwords}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Select
    • ext = "{plugin code obtained from C&C}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Select
    • plg = "{plugin code obtained from C&C}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Select
    • rmt = "{date and time of execution}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Select
    • {ip address of targeted victims} = {date and time of execution}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\CurrentControlSet\Services
    • {Security Service} = "4"

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「PE_MUSTAN.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

以下の削除されたレジストリキーまたはレジストリ値をバックアップを用いて修復します。

※註:マイクロソフト製品に関連したレジストリキーおよびレジストリ値のみが修復されます。このマルウェアもしくはアドウェア等が同社製品以外のプログラムも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\CurrentVersion\Run
    • {AntiVirus Application} = "{Path of AntiVirus Application}"


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください