解析者: Adrian Cofreros   

 別名:

TrojanDropper:Win32/Sirefef.gen!E(Microsoft),Backdoor.Win32.ZAccess.cnuh(Kaspersky),Trojan.Zeroaccess.C(Norton)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 139,776 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年6月27日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER\{SID}\$(random file name)

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-18\${random}\n
  • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-18\${random}\@
  • %System Root%\RECYCLER\{SID}\${random}\n
  • %System Root%\RECYCLER\{SID}\${random}\@

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-18\${random}
  • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-18\${random}\L
  • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-18\${random}\U
  • %System Root%\RECYCLER\{SID}\${random}
  • %System Root%\RECYCLER\{SID}\${random}\L
  • %System Root%\RECYCLER\{SID}\${random}\U

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\
CLSID\{fbeb8a05-beee-4442-804e-409d6c4515e9}\InprocServer32
{Default} = "%System Root%\RECYCLER\{SID}\${random}\n."

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{5839FCA9-774D-42A1-ACDA-D6A79037F57F}\
InprocServer32
{Default} = "%System Root%\RECYCLER\S-1-5-18\${random}\n."

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%System%\wbem\fastprox.dll」となります。)

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{fbeb8a05-beee-4442-804e-409d6c4515e9}\
InProcServer32
{Default} = "%System Root%\RECYCLER\{SID}\${random}\n."

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%System%\SHELL32.dll」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{5839FCA9-774D-42A1-ACDA-D6A79037F57F}\InprocServer32
{Default} = "%System Root%\RECYCLER\S-1-5-18\${random}\n."

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%System%\wbem\fastprox.dll」となります。)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{fbeb8a05-beee-4442-804e-409d6c4515e9}\
InProcServer32
ThreadingModel = "Both"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「Apartment」となります。)

マルウェアは、以下のレジストリキーを削除します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_WSCSVC

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_SHAREDACCESS

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\wscsvc

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.224.211
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.196.70
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.10.16
  • http://j.{BLOCKED}d.com/app/geoip.js

  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 10.132.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年7月3日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.133.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年7月4日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_ZACCESS.YJ」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\CLSID\{fbeb8a05-beee-4442-804e-409d6c4515e9}\InprocServer32
    • {Default} = "%System Root%\RECYCLER\{SID}\${random}\n."

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{fbeb8a05-beee-4442-804e-409d6c4515e9}\InProcServer32
    • From: ThreadingModel = "Both"
      To: ThreadingModel = Apartment
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{5839FCA9-774D-42A1-ACDA-D6A79037F57F}\InprocServer32
    • From: {Default} = "%System Root%\RECYCLER\S-1-5-18\${random}\n."
      To: {Default} = %System%\wbem\fastprox.dll
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{fbeb8a05-beee-4442-804e-409d6c4515e9}\InProcServer32
    • From: {Default} = "%System Root%\RECYCLER\{SID}\${random}\n."
      To: {Default} = %System%\SHELL32.dll
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID\{5839FCA9-774D-42A1-ACDA-D6A79037F57F}\InprocServer32
    • From: {Default} = "%System Root%\RECYCLER\S-1-5-18\${random}\n."
      To: {Default} = %System%\wbem\fastprox.dll
RESTORE
  • レジストリエディタを閉じます。
  • 手順 6

    以下のフォルダを検索し削除します。

    [ 詳細 ]
    註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
    • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-18\${random}
    • %System Root%\RECYCLER\{SID}\${random}

    手順 7

    コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_ZACCESS.YJ」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

    手順 8

    以下の削除されたレジストリキーまたはレジストリ値をバックアップを用いて修復します。

    ※註:マイクロソフト製品に関連したレジストリキーおよびレジストリ値のみが修復されます。このマルウェアもしくはアドウェア等が同社製品以外のプログラムも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Enum\Root
      • LEGACY_WSCSVC
    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Enum\Root
      • LEGACY_SHAREDACCESS
    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
      • wscsvc
    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
      • SharedAccess


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