解析者: Roland Marco Dela Paz   

 別名:

Microsoft : TrojanDropper:Win32/Sirefef.B; Kaspersky : Backdoor.Win32.ZAccess.et

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

マルウェアは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。

  詳細

ファイルサイズ 232,798 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年7月28日

侵入方法

マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • explorer.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\Interface\{SID}

バックドア活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}212.157
  • {BLOCKED}er.yadro.ru

ルートキット機能

マルウェアは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。

その他

マルウェアは、設定ファイルや、コンポーネントマルウェア、プラグイン、ダウンロードされた不正なファイルといった自身のコンポーネントを保存するフォルダを、以下のように作成します。

  • %WINDOWS%\$NtUninstallKB<数字>$

(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、""C:\Window""、WindowsNT および 2000の場合、""C:\WINNT"" です。)

マルウェアは、現在の日時に基づいて「domain generation algorithm (DGA)」と呼ばれるドメイン生成の手法を用い、マルウェアのドメイン名の拡張子として「.cn」を生成します。マルウェアは、以下のフォーマットを持つHTTP GETリクエストを介して「Phoning home」のために生成されたドメインを利用します。

  • http://<ランダムな8文字>.cn/stat2.php?w=<パラメータ>&i=<パラメータ>&a=<パラメータ>
  • http://<ランダムな8文字>.cn/bad.php?w=<パラメータ>&fail=<パラメータ>&i=<パラメータ>

情報公開日現在、生成されたドメインは、アクセス不能な以下のIPアドレスを指定しています。

  • <省略>9.<省略>0.212.157

マルウェアは、自身のコンポーネントにアクセスするセキュリティソフトや駆除ツールを確認すると、それらを終了する機能を備えています。また、マルウェアが終了したプロセスのファイルが再び実行されることを完全に妨げるため、そのプロセスのファイルに関するアクセス制御リスト(ACL)の設定をリセットする機能も備えています。

マルウェアは、インストールの過程で正規のドライバを上書きし、Windows起動時に自身が自動実行されるようにする機能を備えています。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 8.326.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年7月28日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアはルートキット機能を利用するため、通常モードまたはセーフモード下での検出および削除手順では、マルウェアを完全に削除することができない場合があります。そのため、以下の方法で Windows の回復コンソールを使用し、マルウェアを削除してください。

  1. Windows のインストールCDを使用して、コンピュータを再起動します。
  2. [セットアップへようこそ] 画面で、修復の R キーを押します。
  3. キーボードを選択します。
  4. 修復する Windows がインストールされているドライブを選択します(通常は 1 を選択します)。
  5. 管理者のパスワードを入力し、Enter キーを押します。管理者パスワードがない場合は、何も入力せずに Enter キーを押します。
  6. コマンドプロンプトに、以下のコマンドを入力し、[Enter]を押してください。
     rd /s /q %WINDOWS%\$NtUninstallKB{numbers}$
  7. コマンドプロンプトに EXIT と入力し、コンピュータを再起動してください。

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT\Interface
    • {SID}

手順 4

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_ZACCESS.M」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください

関連マルウェア