解析者: Rommel Abraham Joven   

 別名:

Win32/PSW.Papras.DU(ESET); Backdoor.Win32.Papras.ulg(Kaspersky); Trojan.Ransomlock.G(Symantec)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

マルウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。

  詳細

ファイルサイズ 297,512 bytes
タイプ DLL, EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年3月18日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %All Users Profile%\Application Data\{random 1}\{random 2}.{random 3 characters}

(註:%All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random 1} = "regsvr32.exe "%All Users Profile%\Application Data\{random 1}\{random 2}.{random 3 characters}"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\
Microsoft\Windows\Safer\
CodeIdentifiers
DefaultLevel = "262144"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\
Microsoft\Windows\Safer\
CodeIdentifiers
TransparentEnabled = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\
Microsoft\Windows\Safer\
CodeIdentifiers
PolicyScope = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
NoProtectedModeBanner = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
TabProcGrowth = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\{CLSID 1}
{random value 1} = "{hex values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\{CLSID 1}
{random value 2} = "{hex values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\{CLSID 1}
{random value 3} = "{hex values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\{CLSID 1}
{random value 4} = "{hex values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\{CLSID 1}
{random value 5} = "{hex values}"

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Log keystrokes
  • Capture Screenshots
  • Open a process
  • Install Updates
  • List Process
  • Inject code to process
  • Download and execute files
  • Download configuration
  • Start/Stop Video
  • Start VNC

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://{BLOCKED}glaref.ru/stats/00/counter/{hex}/{hex}
  • http://{BLOCKED}insed.ru/stats/00/counter/{hex}/{hex}
  • http://{BLOCKED}tvuyfm.com/stats/00/counter/{hex}/{hex}
  • http://{BLOCKED}uy.com/stats/00/counter/{hex}/{hex}
  • http://{BLOCKED}uy.com/stats/00/counter/{hex}/{hex}
  • http://{BLOCKED}enhap.ru/stats/00/counter/{hex}/{hex}
  • http://{BLOCKED}erheg.ru/stats/00/counter/{hex}/{hex}
  • http://{BLOCKED}wasmuch.ru/stats/00/counter/{hex}/{hex}

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

マルウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

情報漏えい

マルウェアは、コンピュータ内に以下のFTPクライアントまたはファイルマネージャのアカウント情報が保存されている場合、これらのアカウント情報を収集します。

  • 3D-FTP
  • AceFTP
  • BitKinex
  • BlazeFtp
  • BulletProof FTP
  • ClassicFTP
  • CoffeeCup Software
  • Cyberduck
  • DeluxeFTP
  • Directory Opus
  • EasyFTP
  • ExpanDrive
  • FarManager
  • FastStone Browser
  • FFFTP
  • FileZilla
  • FlashFXP
  • Fling FTP
  • FreshFTP
  • FTP Commander
  • FTP Explorer
  • FTP Navigator
  • FTPGetter
  • FTPNow
  • FTPRush
  • FTPShell
  • FTPVoyager
  • FTPWare
  • FTP++
  • GlobalSCAPE CuteFTP 6 Home
  • GlobalSCAPE CuteFTP 7 Home
  • GlobalSCAPE CuteFTP 8 Home
  • GlobalSCAPE CuteFTP
  • GlobalSCAPE CuteFTP 8 Professional
  • GlobalSCAPE CuteFTP 6 Professional
  • GlobalSCAPE CuteFTP 7 Professional
  • GlobalSCAPE CuteFTP Lite
  • GlobalSCAPE CuteFTP Pro
  • Global Downloader
  • GoFTP
  • LeapFTP
  • LeechFTP
  • LinasFTP
  • My FTP
  • NetDrive
  • NetSarang
  • NexusFile
  • NovaFTP
  • PuTTY
  • RhinoSoft
  • Robo-FTP
  • SecureFX
  • SmartFTP
  • SoftX FTP
  • Staff-FTP
  • Total Commander
  • TurboFTP
  • UltraFXP
  • WebDrive FTP
  • WinFTP
  • WinSCP
  • Windows Commander
  • WiseFTP

マルウェアは、保存されている以下のEメール認証情報を収集します。

  • IncrediMail
  • Microsoft Outlook
  • PocoMail
  • BatMail
  • Thunderbird
  • Windows Live Mail
  • Windows Mail

マルウェアは、以下のブラウザから、ユーザ名、パスワードやホスト名といった保存された情報を収集します。

  • Epic
  • Flock
  • K-Meleon
  • Mozilla Firefox
  • SeaMonkey
  • Chrome
  • Faststone
  • Opera
  • Safari

  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.562.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年3月17日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.563.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年3月18日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_VAWTRAK.VTJ」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random 1} = "regsvr32.exe "%All Users Profile%\Application Data\{random 1}\{random 2}.{random 3 characters}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\Safer\CodeIdentifiers
    • DefaultLevel = "262144"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\Safer\CodeIdentifiers
    • TransparentEnabled = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\Safer\CodeIdentifiers
    • PolicyScope = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • NoProtectedModeBanner = "1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • TabProcGrowth = "0"

手順 6

Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定を修正します。

[ 詳細 ]

手順 7

Internet Explorer(IE)のプライバシー設定の修正

[ 詳細 ]

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_VAWTRAK.VTJ」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 9

インストールの過程で追加された以下のファイル/フォルダ/レジストリキーや値には、参照可能な値が存在しないため、ユーザの手動検索によって確認することができません。そのため、ユーザがシステム情報のバックアップを行なっている場合にのみ、保存されている前のデータと比較することで追加されたファイル/フォルダ/レジストリキーや値を確認することが可能となります。なお、追加されたコンポーネントは、コンピュータに悪影響を与えるものではないため、削除する必要はありません。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\{CLSID 1}
    • {random value 1} = "{hex values}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\{CLSID 1}
    • {random value 2} = "{hex values}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\{CLSID 1}
    • {random value 3} = "{hex values}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\{CLSID 1}
    • {random value 4} = "{hex values}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\{CLSID 1}
    • {random value 5} = "{hex values}"


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