解析者: RonJay Kristoffer Caragay   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

  詳細

ファイルサイズ 140,288 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年5月22日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, システム情報の収集, ファイルのダウンロード

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • nvkwer23gxdw

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer
MMID = "{random value}"

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Enumerate all drives with corresponding drive types
  • Enumerate files and directories
  • Copy, move, rename, or delete files
  • Create directories
  • Create or terminate processes
  • Copy %System%\cmd.exe as %User Temp%\ms1ng2d3d2.exe
  • Perform remote shell
  • Upload files to C&C server
  • Download files from C&C server
  • Execute the file %System%\msvid.exe with the parameter /u
  • Execute the file %System%\msvid.exe with the parameter /g
  • Sleep for a specified amount of time

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {C&C domain name}/{8 random characters}{hard-coded string}
    where {hard-coded string} can be any of the following:
    • ebhfyj.php
    • dcfbht.php
    • cxctgh.php
    • ncxbre.php
    • jxbrte.php
    • mxdber.php
    • vcvbfh.php
    • tbcfjr.php
    • gbcjhg.php
    • dkgwey.php
    • qfgget.php
    • abdgry.php
    • zgfhso.php
    • whcfby.php
    • schrtu.php
    • xbfhyh.php
    • rxxree.php
    • ynhkef.php
    • hcvery.php
    • fxvnht.php
    • bxcvyi.php
    • udbvnx.php

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %System%\msvid.exe

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

その他

マルウェアが実行するコマンドは、以下のとおりです。

  • 該当のドライブタイプのすべてのドライブの列挙
  • ファイルおよびディレクトリの列挙
  • ファイルのコピー、移動、改称または削除
  • ディレクトリの作成
  • プロセスの作成または終了
  • "%System%\cmd.exe"を"%User Temp%\ms1ng2d3d2.exe"としてコピー
  • リモートシェルの実行
  • C&Cサーバへファイルのアップロード
  • C&Cサーバからファイルのダウンロード
  • パラメータ"/u"で"%System%\msvid.exe"を実行
  • パラメータ"/g"で"%System%\msvid.exe"を実行
  • 特定の時間スリープ

マルウェアは、以下のURLへアクセスすることによりプロキシ通信を利用する可能性があります。

  • {Proxy server name}:{Port Number}

プロキシサーバ名およびポート番号は以下のファイルによって決定します。

  • {malware path}\mpc.dat

上述のファイルが存在しない場合、マルウェアはデフォルトのプロキシ設定を利用します。

マルウェアは、以下のURLにアクセスし、自身の環境設定を読み込みます。

  • http://www.{BLOCKED}n.com/style/index2.php

自身の環境設定は、C&Cドメイン名の情報を含んでいます。

ただし、情報公開時現在、上述のWebサイトはアクセス不能です。

ハードコードされた文字列「{hard-coded string}」は以下のいずれかとなる可能性があります。

  • ebhfyj.php
  • dcfbht.php
  • cxctgh.php
  • ncxbre.php
  • jxbrte.php
  • mxdber.php
  • vcvbfh.php
  • tbcfjr.php
  • gbcjhg.php
  • dkgwey.php
  • qfgget.php
  • abdgry.php
  • zgfhso.php
  • whcfby.php
  • schrtu.php
  • xbfhyh.php
  • rxxree.php
  • ynhkef.php
  • hcvery.php
  • fxvnht.php
  • bxcvyi.php
  • udbvnx.php

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.690.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年5月25日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.691.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年5月26日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「BKDR_POSTBOT.MS」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer
    • MMID = "{random value}"

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • {malware path}\mpc.dat

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_POSTBOT.MS」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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