BKDR_POISON.EUC
Tepfer.3232 (ClamAV)
Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)
マルウェアタイプ:
バックドア型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、「Registry Shell Spawning」という手法で特定のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。これにより、他のアプリケーションが実行されると、このマルウェアも自動実行されます。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
自動実行方法
マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{C9835C0F-0B89-CE8E-8164-753D8B3C9060}
StubPath = "%Windows%:mswinchite.exe"
マルウェアは、「Registry Shell Spawning」という手法で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。これにより、特定のファイル形式のファイルが開かれると、このマルウェアも自動実行されます。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
My20130401.Document\shell\open\
command
Default = "{malware path and file name} /dde"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
My20130401.Document\shell\open\
ddeexec
Default = "[open("%1")]"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
My20130401.Document\shell\print\
command
Default = "{malware path and file name} /dde"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
My20130401.Document\shell\print\
ddeexec
Default = "[print("%1")]"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
My20130401.Document\shell\printto\
command
Default = "{malware path and file name} /dde"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
My20130401.Document\shell\printto\
ddeexec
Default = "[printto("%1","%2","%3","%4")]"
他のシステム変更
マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
My20130401.Document
Default = "My2013 Document"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
My20130401.Document\DefaultIcon
Default = "{malware path and file name},1"
マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
My20130401.Document
HKEY_CURRENT_USER\Software\Local AppWizard-Generated Applications\
20130401
その他
マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。
- http://{BLOCKED}s.{BLOCKED}wen.com
マルウェアは、「代替データストリーム(ADS)」へ自身コピーを作成し、以下として保存します。
- %Windows%:mswinchite.exe
(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です)
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
「BKDR_POISON.EUC」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。
- すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
- 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
セーフモードについては、こちらをご参照下さい。 - 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。
手順 3
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed Components\{C9835C0F-0B89-CE8E-8164-753D8B3C9060}
- StubPath = "%Windows%:mswinchite.exe"
- StubPath = "%Windows%:mswinchite.exe"
手順 4
このレジストリキーを削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes
- My20130401.Document
- My20130401.Document
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Local AppWizard-Generated Applications
- 20130401
- 20130401
手順 5
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_POISON.EUC」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
註:
手順 5へ進む前に、作成された「代替データストリーム(ADS)」を削除します。
代替データストリーム(ADS)の削除:
- "Streams.exe" をダウンロードします。
- 任意の場所にこのファイルのコンテンツを展開します。
- コマンドプロンプトを起動します。
・Windows 98 およびWindows MEの場合
[スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、COMMAND と入力し、[OK]をクリックします。
※COMMAND は半角英数字で入力する必要があります(大文字/小文字は区別されません)。
・Windows NT、Windows 2000、Windows XPおよびWindows Server 2003の場合
[スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、CMD と入力し、[Enter]をクリックします。
※CMD は半角英数字で入力する必要があります(大文字/小文字は区別されません)。
- 以下のコマンドを入力し、Enterを押してください。
CD <2 で解凍したファイルのパス名>
※"CD"、"<ダウンロードしたファイルのコンテンツを解凍した場所のパス>" の間には、半角スペースを入れてください。 - 以下のコマンドを入力し、Enterを押してください。
Streams.exe -d %windir%
※"Streams.exe"、"-d"、"%windir%"の間には、半角スペースを入れてください。 - EXITコマンドを入力し、コマンドプロンプトを閉じてください。
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