解析者: John Anthony Banes   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 216,680 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2018年8月16日
ペイロード ファイルの作成, 情報収集, URLまたはIPアドレスに接続, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\Adobe_ssl.exe

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {Malware Path}\.Identifier

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • notepad.exe

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • xqiYWgXG

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • created notepad.exe process

自動実行方法

マルウェアは、<User Startup>フォルダ内に、自身のコピーに誘導する以下のショートカットを作成します。これにより、Windows起動時に自身のコピーが自動実行されます。

  • %User Startup%\Adobe_ssl.lnk

(註:%User Startup%フォルダは、現在ログオンしているユーザのスタートアップフォルダです。Windows 98およびMEの場合、通常 "C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows NTの場合、通常 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows XPの場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。)

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download & execute files on the affected system
  • Execute Command Shell
  • Terminate Processes
  • Manage files and folders
  • Perform keylogging routine
  • Retrieve stored passwords from browsers / email clients

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.4.37:4488

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。このファイルは、キー入力操作情報を収集するために利用されます。

  • %Application Data%\Dobe\{DD-MM-YYYY}

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

情報漏えい

マルウェアは、保存されている以下のEメール認証情報を収集します。

  • Microsoft Outlook
  • Mozilla Thunderbird

マルウェアは、以下のブラウザから、ユーザ名、パスワードやホスト名といった保存された情報を収集します。

  • Opera
  • Google Chrome
  • Chromium
  • Mozilla Firefox
  • Mozilla SeaMonkey
  • Internet Explorer

その他

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

<補足>
インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {マルウェアのパス}\.Identifier

マルウェアは、追加した以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • notepad.exe

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • 感染コンピュータ上にファイルをダウンロードして実行する
  • コマンドシェルを実行する
  • プロセスを終了する
  • ファイルとフォルダを管理する
  • キー入力操作情報を収集する
  • ブラウザおよびメールクライアントに保存されているパスワードを取得する

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.446.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2018年8月16日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.447.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2018年8月17日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\Dobe

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Startup%\Adobe_ssl.lnk
  • {Malware Path}\.Identifier
  • %Application Data%\Dobe\{DD-MM-YYYY}

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_NETWIREDRC.NZU」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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