解析者: Cris Nowell Pantanilla   

 別名:

Trojan.MSIL.Inject.ablyp (Kaspersky), Trojan:Win32/Dynamer!ac (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 Eメールを介したスパム活動

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  詳細

ファイルサイズ 1,076,736 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2016年11月10日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集, キー入力操作情報の記録

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Program Files%\Client\client.exe
  • %Application Data%\snIkvN\NuPMBqE.exe

(註:%Program Files%フォルダは、プログラムファイルのフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Program Files"、64bitのOS上で32bitのアプリケーションを実行している場合、 "C:\Program Files (x86)" です。.. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Program Files%\Client
  • %Application Data%\Monitor
  • %Application Data%\snIkvN
  • %Application Data%\Monitor\Guard - folder contains guarded files
  • %Application Data%\Monitor\Files
  • %Application Data%\Monitor\Logs - folder contains logs of keystrokes

(註:%Program Files%フォルダは、プログラムファイルのフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Program Files"、64bitのOS上で32bitのアプリケーションを実行している場合、 "C:\Program Files (x86)" です。.. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • 876b970b6b938534675fdebe39b6948b24d6f747

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
Client Monitor = ""%Program Files%\Client\client.exe" -a /a"

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Userinit = "userinit.exe,"%System32%\clientmonitor.exe""

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"%System32%\userinit.exe,"」となります。)

マルウェアは、Windows起動時に自動実行されるよう<スタートアップ>フォルダ内に以下のファイルを作成します。

  • %User Startup%\tIlpT.lnk

(註:%User Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、" C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。.)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software
0fnZPygE/xR18opOuVMNiA== = "Brtd5eYVR7zBqijN/kc78ixSTesL9ZGhYmLqDCNpQQA="

HKEY_CURRENT_USER\Software
nADA6whF94H9ViNW8oPeIQ== = "XPNE34f/sM/V88cCFJiPo6ucrxg3ivCjOolL+sjGUGg="

HKEY_CURRENT_USER\Software
PTH = "%Program Files%\Client\client.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software
MTX = "876b970b6b938534675fdebe39b6948b24d6f747"

HKEY_CURRENT_USER\Software
PRC = "3012"

バックドア活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}rondavies.ddns.net:6262

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 12.890.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2016年11月10日
VSAPI OPR パターンバージョン 12.891.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2016年11月11日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • 0fnZPygE/xR18opOuVMNiA = = = "Brtd5eYVR7zBqijN/kc78ixSTesL9ZGhYmLqDCNpQQA="
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • nADA6whF94H9ViNW8oPeIQ = = = "XPNE34f/sM/V88cCFJiPo6ucrxg3ivCjOolL+sjGUGg="
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • PTH = "%Program Files%\Client\client.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • MTX = "876b970b6b938534675fdebe39b6948b24d6f747"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • PRC = "3012"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
    • Client Monitor = ""%Program Files%\Client\client.exe" -a /a"

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • From: Userinit = "userinit.exe,"%System32%\clientmonitor.exe""
      To: Userinit = "%System32%\userinit.exe,"

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
%Program Files%\Client
%Application Data%\Monitor
%Application Data%\snIkvN
%Application Data%\Monitor\Guard
%Application Data%\Monitor\Files
%Application Data%\Monitor\Logs

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %User Startup%\tIlpT.lnk

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_LUMINOSITY.Y」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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