解析者: Sabrina Lei Sioting   
 更新者 : Karl Dominguez

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

  詳細

使用ポート Port 80
ファイルサイズ 62,464 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年12月12日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Windows%:adobeupdate.exe (ADS, if logged in as an administrator)
  • %User Profile%\Application Data\adobeupdate.exe (if not logged in as an administrator)

(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。. %User Profile% フォルダは、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>"、Windows NTでは、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>"、Windows 2000, XP, Server 2003の場合は、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>" です。)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • lau's PI

マルウェアは、以下のファイルとともにコンピュータに侵入します。マルウェアが自身を適切に実行するには、このファイルが必要となります。このファイルは、暗号化されたマルウェアのコードを含んでいますが、このファイル自体は無害なファイルです。

  • %User Temp%\lock.txt

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

マルウェアは、"%User Temp%\lock.txt" をコピーし、以下のようにバックアップファイルを作成します。

  • %Program Files%\Common Files\ODBC\ODBC.dll
  • %Windows%\Java\jsp.cer

(註:%Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリキーおよびレジストリ値を追加します。

管理者としてログインしている場合。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed
Components\{8E12AADC-A55E-3FBE-4C6E-6B6EAC7CAFB5}
StubPath = "%Windows%:adobeupdate.exe"

管理者としてログインしていない場合。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
{8E12AADC-A55E-3FBE-4C6E-6B6EAC7CAFB5} = "%User
Profile%\Application Data\adobeupdate.exe"

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、以下のレジストリキーの下にあるレジストリ値を確認し、感染コンピュータの既定のインターネットブラウザ情報を取得します。

HKEY_CLASSES_ROOT\http\shell\open\command

マルウェアは、非表示で実行中の既定のブラウザにコードを組み込み、バックドア活動を展開します。

マルウェアは、ポート80番を利用し、以下のコマンド&コントロール(C&C)サーバに接続します。

  • <省略>.<省略>.215.58

マルウェアは、以下のバックドア機能を備えています。

  • システム情報の送信(IPアドレス、コンピュータ名、ユーザ名、オペレーティングシステム(OS))
  • ファイルの削除、検索およびアップロード
  • シェルコマンドの実行
  • コードのダウンロードおよびプロセスへの組み込み
  • キー入力操作情報およびアクティブウィンドウの情報の収集
  • スクリーンショットの取得
  • 自身のアップデート/削除

ルートキット機能

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

その他

管理者としてログインしている場合、以下のように代替データストリーム(ADS)に自身のコピーを作成します。

  • %Windows%:adobeupdate.exe

管理者としてログインしていない場合、以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Profile%\Application Data\adobeupdate.exe

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 8.640.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年12月12日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.641.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年12月13日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed Components
    • {8E12AADC-A55E-3FBE-4C6E-6B6EAC7CAFB5}

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {8E12AADC-A55E-3FBE-4C6E-6B6EAC7CAFB5} = %User Profile%\Application Data\adobeupdate.exe

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\lock.txt
  • %Windows%\Java\jsp.cer
  • %Program Files%\Common Files\ODBC\ODBC.dll

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_INJECT.BJT」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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