解析者: Roland Marco Dela Paz   

 別名:

Backdoor:Win32/Fynloski.A (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インスタントメッセージ経由による侵入

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、シリアの活動家にマルウェアのダウンロードおよび実行を促すために、革命論者の文書を装います。

マルウェアは、感染コンピュータ上の特定の情報を収集します。マルウェアは、アクティブウィンドウおよびユーザのキー入力操作情報を記録します。マルウェアは、感染コンピュータ上で複数のコマンドを実行する機能を備えています。

マルウェアは、Internet Explorer(IE)のウィンドウを非表示で開きます。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  詳細

ファイルサイズ 3,221,392 bytes
タイプ Other
メモリ常駐 はい
発見日 2012年6月4日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\explorer.exe - also detected as BKDR_FYNLOSKI.BV
  • %User Temp%\Firefox.dll - encrypted component detected as BKDR_FYNLOS.ENC
  • %User Temp%\Aleppo plan.pdf - non-malicious PDF file

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • DC_MUTEX-F54S21D

自動実行方法

マルウェアは、Windows起動時に自動実行されるよう<User Startup>フォルダ内に以下のファイルを作成します。

  • (empty).lnk

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\DC3_FEXEC

バックドア活動

マルウェアは、IEのウィンドウを非表示で開きます。

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.0.28

情報収集

マルウェアは、以下のファイル内に収集した情報を保存します。

  • %User Temp%\dclogs.sys

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

その他

マルウェアは、「Skype」で不正リモートユーザが送信するRARアーカイブファイルとしてコンピュータに侵入します。

マルウェアは、感染コンピュータから以下の情報を収集します。

  • 管理者権限
  • コンピュータ/ユーザ名
  • HWID
  • 言語/国情報
  • オペレーティングシステム(OS)の情報
  • 使用されたRAM
  • Webカメラの情報

マルウェアは、アクティブウィンドウおよびユーザのキー入力操作情報を記録します。

マルウェアは、以下のコマンドを実行する機能を備えています。

  • セキュリティソフトの通知の無効化
  • メールボックスの表示
  • 自身のコピーの更新版のダウンロード
  • ファイルのダウンロードと実行
  • アクティブウィンドウの表示
  • ファイルの操作
  • プロセスの操作
  • レジストリの操作
  • 特権の変更
  • ホストファイルの変更
  • ユーザグループの変更
  • Webカメラの活動の監視
  • コマンドプロンプトを開く
  • パスワードの収集
  • アプリケーションのアンインストール
  • 自身のアンインストール

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
VSAPI OPR パターンバージョン 9.173.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年6月5日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「BKDR_FYNLOSKI.BV」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

    • BKDR_FYNLOS.ENC

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\Aleppo plan.pdf
  • %User Temp%\dclogs.sys
  • %User Startup%\(empty).lnk

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • DC3_FEXEC

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_FYNLOSKI.BV」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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