解析者: Erika Bianca Mendoza   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

このマルウェアは、不正なPDFファイルにより作成されコンピュータに侵入します。この不正なPDFファイルは、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日(キム・ジョンイル)総書記死去に関連したスパムメールに添付されています。

このマルウェアは、パラメータを用いてコマンド&コントロール(C&C)サーバに接続します。接続すると、マルウェアは特定の活動を行います。

マルウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 159,744 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年12月20日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、以下のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

  • TROJ_PIDIEF.EGQ
  • TROJ_PIDIEF.EGR

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %Application Data%\GoogleUpdate.exe - also detected as BKDR_FYNLOS.A

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
GoogleUpd = "%Application Data%\GoogleUpdate.exe"

バックドア活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.173.119

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • http://www.google.com/search?qu=

このマルウェアは、パラメータを用いて上述のバックドア活動で接続するWebサイトに接続します。

  • /search<数値>?h1=<値>&h2=<値>&h3=<エンコードしたコンピュータ名>&h4=<エンコードしたボリュームのシリアルナンバー>

接続すると、マルウェアは以下の活動を行います。

  • ファイルのダウンロード/アップロード
  • ファイルの実行/削除/コピー
  • プロセスの表示/終了
  • ディレクトリの表示/変更
  • シェルコマンドの実行

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 8.660.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年12月23日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.661.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年12月23日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「BKDR_FYNLOS.A」を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。

手順 3

「BKDR_FYNLOS.A」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは Process Explorer に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • GoogleUpd = %Application Data%\GoogleUpdate.exe

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_FYNLOS.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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