BKDR_EMDIVI.TRYL
Backdoor.Win32.Emdivi.l (Kaspersky); Backdoor.Emdivi!gen1 (Symantec)
Windows
マルウェアタイプ:
バックドア型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
はい
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。
マルウェアは、感染コンピュータから特定の情報を収集します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。
- 51d2127a118abf444eff7f54285e8f8e
感染活動
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
バックドア活動
マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。
- Enumerate files and folders
- Delete files and folders
- Download files
- Upload files
- Execute files
- Get file attributes
- Enumerate processes
- Perform remote shell
- Loads a library using LoadLibrary API
- Import functions from a library using GetProcAddress API
- Choose HTTP Authentication
- Setup Proxy auto-configuration
- Gather Firefox settings from prefs.js
- Gather proxy settings from proxy.pac
- Gather proxy settings from windows registry
- Clear Security Event Logs
- Sleep
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。
- http://www.{BLOCKED}l.epac.to/index.php
- http://{BLOCKED}o.softether.net/index{2 random numbers}.html
- http://{BLOCKED}p.ninjia.org/index{2 random numbers}.html
- http://{BLOCKED}8.wariskind.com
情報漏えい
マルウェアは、感染コンピュータから以下の情報を収集します。
- Host name
- Process ID of the malware
- Memory Size (RAM)
- Internet Explorer Version
- Windows OS Version
- System Language
- Location
- Time Zone Information
その他
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。
- http://www.msftncsi.com/ncsi.txt
- http://www.microsoft.com/en-us/default.aspx
- http://www.yahoo.co.jp
マルウェアが実行する不正リモートユーザからのコマンドは以下のとおりです。
- ファイルおよびフォルダの列挙
- ファイルおよびフォルダの削除
- ファイルのダウンロード
- ファイルのアップロード
- ファイルの実行
- ファイル属性の取得
- プロセスの列挙
- リモートシェルの実行
- LoadLibrary APIを利用してライブラリの読み込み
- GetProcAddress APIを利用してライブラリからのファンクションのインポート
- HTTP認証を選択
- 自動プロキシ環境の設定
- prefs.jsからFirefox設定の取得
- proxy.pacからのプロキシ設定の取得
- Windowsレジストリからプロキシ設定の取得
- セキュリティイベントログの削除
- スリープ
マルウェアが収集する情報は以下のとおりです。
- ホスト名
- マルウェアのプロセスID
- メモリサイズ (RAM)
- Internet Explorer(IE)のバージョン
- オペレーティングシステム(OS)の情報
- システム言語
- 国/地域
- タイムゾーン情報
マルウェアは、すべての可視ウィンドウを列挙し、各ウィンドウのタイトルバーのテキストを以下の文字列と比較します。
- OllyDbg
- W32Dasm
- Wireshark
- Fiddler
- SoftICE
- Process Explorer
- Process Monitor
- Process Hacker
ウィンドウのタイトルバーのテキストが上述の文字列を含む場合、マルウェアは、スリープコマンドの実行により、自身の不正活動の実行を中止します。
マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。
マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
「BKDR_EMDIVI.TRYL」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。
- すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
- 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
セーフモードについては、こちらをご参照下さい。 - 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。
手順 3
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_EMDIVI.TRYL」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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