解析者: RonJay Kristoffer Caragay   

 別名:

Backdoor.Win32.Emdivi.l (Kaspersky); Backdoor.Emdivi!gen1 (Symantec)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

マルウェアは、感染コンピュータから特定の情報を収集します。

  詳細

ファイルサイズ 438,272 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2015年8月20日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • 51d2127a118abf444eff7f54285e8f8e

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Enumerate files and folders
  • Delete files and folders
  • Download files
  • Upload files
  • Execute files
  • Get file attributes
  • Enumerate processes
  • Perform remote shell
  • Loads a library using LoadLibrary API
  • Import functions from a library using GetProcAddress API
  • Choose HTTP Authentication
  • Setup Proxy auto-configuration
  • Gather Firefox settings from prefs.js
  • Gather proxy settings from proxy.pac
  • Gather proxy settings from windows registry
  • Clear Security Event Logs
  • Sleep

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://www.{BLOCKED}l.epac.to/index.php
  • http://{BLOCKED}o.softether.net/index{2 random numbers}.html
  • http://{BLOCKED}p.ninjia.org/index{2 random numbers}.html
  • http://{BLOCKED}8.wariskind.com

情報漏えい

マルウェアは、感染コンピュータから以下の情報を収集します。

  • Host name
  • Process ID of the malware
  • Memory Size (RAM)
  • Internet Explorer Version
  • Windows OS Version
  • System Language
  • Location
  • Time Zone Information

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • http://www.msftncsi.com/ncsi.txt
  • http://www.microsoft.com/en-us/default.aspx
  • http://www.yahoo.co.jp

マルウェアが実行する不正リモートユーザからのコマンドは以下のとおりです。

  • ファイルおよびフォルダの列挙
  • ファイルおよびフォルダの削除
  • ファイルのダウンロード
  • ファイルのアップロード
  • ファイルの実行
  • ファイル属性の取得
  • プロセスの列挙
  • リモートシェルの実行
  • LoadLibrary APIを利用してライブラリの読み込み
  • GetProcAddress APIを利用してライブラリからのファンクションのインポート
  • HTTP認証を選択
  • 自動プロキシ環境の設定
  • prefs.jsからFirefox設定の取得
  • proxy.pacからのプロキシ設定の取得
  • Windowsレジストリからプロキシ設定の取得
  • セキュリティイベントログの削除
  • スリープ

マルウェアが収集する情報は以下のとおりです。

  • ホスト名
  • マルウェアのプロセスID
  • メモリサイズ (RAM)
  • Internet Explorer(IE)のバージョン
  • オペレーティングシステム(OS)の情報
  • システム言語
  • 国/地域
  • タイムゾーン情報

マルウェアは、すべての可視ウィンドウを列挙し、各ウィンドウのタイトルバーのテキストを以下の文字列と比較します。

  • OllyDbg
  • W32Dasm
  • Wireshark
  • Fiddler
  • SoftICE
  • Process Explorer
  • Process Monitor
  • Process Hacker

ウィンドウのタイトルバーのテキストが上述の文字列を含む場合、マルウェアは、スリープコマンドの実行により、自身の不正活動の実行を中止します。

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.866.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年8月20日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.867.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年8月21日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「BKDR_EMDIVI.TRYL」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_EMDIVI.TRYL」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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