解析者: Sabrina Lei Sioting   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、レストランやホテルといった施設で用いられる「POSシステム(Point of sale system)」を対象として、購入した顧客のクレジットカード情報を収集することが確認されています。感染コンピュータを所有する施設から購入することで、サイバー犯罪者によってユーザは金銭に関する情報が収集され、承認されていない支払いを請求されることがあります。

関連する情報については、以下の記事を参照してください。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからリモートで受信する特定のコマンドを実行します。これにより、感染コンピュータおよび同コンピュータ上の情報は危険にさらされることとなります。

  詳細

ファイルサイズ 51,200 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年12月13日
ペイロード 情報収集, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\{random}\{random}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • iexplore.exe

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\{random}

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • WindowsResilienceServiceMutex

マルウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • iexplore.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{GUID} = "%Application Data%\{random}\{random}.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{GUID} = "%Application Data%\{random}\{random}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Resilience Software
Digit = "{GUID}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Associations
LowRiskFileTypes = ".exe;.bat;.reg;.vbs;"

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Resilience Software

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Associations

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Update (update copy)
  • Checkin (set the delay it sends information)
  • Scanin (set the delay it checks memory for information)
  • Uninstall (uninstall itself)
  • Download (download and execute a file)

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • {GUID}
  • Username
  • Hostname
  • Operating System
  • Processor type
  • List of running processes
  • Key to decrypt sent information

情報収集

マルウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://{BLOCKED}.com/portal1/gateway.php
  • http://{BLOCKED}.17.126/test/gateway.php

その他

マルウェアが実行するコマンドは以下のとおりです。

  • Update(コピーの更新)
  • Checkin(マルウェアの情報送信の遅延を設定)
  • Scanin(マルウェアが情報のメモリを確認する遅延を設定)
  • Uninstall(自身のアンインストール)
  • Download(ファイルのダウンロードおよび実行)

マルウェアが収集する情報は以下のとおりです。

  • <GUID>
  • ユーザ名
  • ホスト名
  • オペレーティングシステム(OS)
  • プロセッサのタイプ
  • 実行中プロセスのリスト
  • 送信された情報の復号キー

マルウェアは、感染コンピュータのメモリをダンプし、このコンピュータに保存された支払明細やクレジットカード情報といった個人情報を確認します。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.590.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年12月13日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.591.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年12月13日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • Resilience Software
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies
    • Associations

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {GUID} = "%Application Data%\{random}\{random}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {GUID} = "%Application Data%\{random}\{random}.exe"

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %Application Data%\{random}

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_DEXTR.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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