Backdoor.MSIL.REMCOS.AOZ
HEUR:Backdoor.MSIL.Remcos.gen (Microsoft); a variant of MSIL/Kryptik.UUS trojan (NOD32)
Windows
マルウェアタイプ:
バックドア型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
はい
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。
マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。
マルウェアは、感染コンピュータや感染ユーザから特定の情報を収集します。 マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、以下のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。
- Trojan.P97M.REMCOS.AB
インストール
マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。
- %AppDataLocal%\Usermodehost.exe
(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)
マルウェアは、以下のプロセスを追加します。
- cmd.exe /c copy "%User Temp%\dee.1exe" "%AppDataLocal%\Usermodehost.exe"
(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)
マルウェアは、以下のフォルダを作成します。
- %Application Data%\remcos
(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)
マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。
- Remcos_Mutex_Inj
- nenye-IEA1X9
自動実行方法
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- %Application Data%\remcos\logs.dat -> log file used by the malware to store information sniffed by the keylogger
(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)
マルウェアは、<User Startup>フォルダ内に、自身のコピーに誘導する以下のショートカットを作成します。これにより、Windows起動時に自身のコピーが自動実行されます。
- %User Startup%\Usermodehost.lnk
(註:%User Startup%フォルダは、現在ログオンしているユーザのスタートアップフォルダです。Windows 98およびMEの場合、通常 "C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows NTの場合、通常 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows 2003(32-bit)、XP、2000(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。Windows Vista、7、8、 8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。)
他のシステム変更
マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\nenye-IEA1X9
licence = "{data}"
HKEY_CURRENT_USER\Software\nenye-IEA1X9
exepath = "{hex values}"
バックドア活動
マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。
- Rename File
- Delete File
- Find File
- Download File
- Execute A File
- Upload File
- Execute a command
- Execute Downloaded File
- Terminate Process
- Close Window
- Change Window Text
- Show Window
- Enum Window
- Terminate Thread
- Change Wallpaper
- Empty Clipboard
- Get Clipboard Contents
- Set Clipboard Contents
- Shutdown Windows
- Show message box
- Modify registry
- Enumerate registry key/entries
- Get Keyboard Layout Information
- Activate Keylogger
- Turn Off Keylogger
- Connect to a server
- Close Connection
- Clear browser logins and cookies
- Get process id of window
- Hide or Show Window
- Uninstall Self
- Update Self
- Terminate Self
- Terminate Process
- List files and subfiles in directory
- Modify Service
- Play Sound
- Create Alarm
- Switch Windows
- Get DxDiag Information
- Get System Timing Information
- Open CMD
- Close Socket
- Change Keep-Alive timeout
- Capture Image Using Camera
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。
- anita98.{BLOCKED}s.org:3131
情報漏えい
マルウェアは、以下の情報を収集します。
- Operating System Version
- User Privilege (Admin or Non-Admin)
- Processor Revision No.
- Processor Level
- Processor Identifier
- Processor Architecture
- System type (32-bit or 64-bit)
- Keyboard Layout
- Keyboard Key Pressed
- Idle Time of User
- Clipboard Contents
- User Name
- Computer Name
マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。
対応方法
手順 1
トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。
- Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF034
手順 2
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 3
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 4
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 5
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\nenye-IEA1X9
- licence = "{data}"
- licence = "{data}"
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\nenye-IEA1X9
- exepath = "{hex values}"
- exepath = "{hex values}"
手順 6
不明なレジストリキーを削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- HKEY_CURRENT_USER\Software\nenye-IEA1X9
手順 7
以下のファイルを検索し削除します。
- %User Startup%\Usermodehost.lnk
- %Application Data%\remcos\logs.dat
- %AppDataLocal%\Usermodehost.exe
手順 8
以下のフォルダを検索し削除します。
- %Application Data%\remcos
手順 9
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Backdoor.MSIL.REMCOS.AOZ」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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