ダメージ度
「ダメージ度」とは、マルウェア(不正プログラムやワームなど)の感染により、コンピュータやネットワークが直接または間接的に被害を受ける可能性を表す指標のことで、「高」・「中」・「低」に分類される。マルウェアのなかには、ファイルの削除や破壊を目的として設計されたものもあり、ユーザに直接的な ”ダメージ” を与える。 「サービス拒否(DoS)攻撃」を実行するマルウェアの場合、特定の標的に対し大量のデータを送信することによって、ユーザに直接または間接的な被害をもたらす可能性がある。 大量スパムメール関連のマルウェアおよびネットワーク上で感染活動するワームの場合、通常、各メールサーバやネットワーク回線容量を妨害して間接的な被害を引き起こす。
ダメージ度が「高」に分類されるマルウェアは、コンピュータやデバイスおよびネットワークに対して、以下を実行する可能性があります。
- コンピュータやネットワークなどを正常に使用できなくする
- コンピュータを起動不能にする
- システムを復元するために、バックアップデータが必要となる
- ネットワークトラフィックに甚大な被害をもたらす、あるいは大量のネットワークトラフィックを生成する。これにより、コンピュータにアクセスできなくなる、あるいは使用不能となる
- ルートキットなどを利用して管理者権限を取得(root化)する
ダメージ度が「中」に分類されるマルウェアは、コンピュータやデバイスおよびネットワークに対して、以下を実行する可能性があります。
- コンピュータ、デバイス、ネットワークを開き、マルウェアを侵入させる(多くの場合バックドアによる)、あるいは、さらなるマルウェア感染を引き起こす(多くの場合他のマルウェアをドロップあるいはダウンロードすることによる)
- この場合のダメージは、ユーザのセキュリティ対策製品を利用して回復することができる
- この場合のダメージは、クリーニングツールや駆除ツールを利用して回復することができる
ダメージ度が「低」に分類されるマルウェアは、コンピュータを再起動することによりマルウェアが行った変更を元に戻すことができる場合があり、最も簡単に対処することができます。