解析者: jasperm   

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インスタントメッセンジャ(IM)を介した感染活動

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。 ワームは、感染ネットワーク共有フォルダを介して、コンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。 ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。

ワームは、タスクマネージャやレジストリエディタ、フォルダオプションを無効にします。

ワームは、感染コンピュータ上のすべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。 ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、ユーザのInternet Explorer(IE)のスタートページを特定のWebサイトに変更します。これにより、特定のマルウェアを含むWebサイトが表示され、感染コンピュータは、さらなる脅威にさらされる恐れがあります。

  詳細

ファイルサイズ 607,232 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2010年10月14日
ペイロード ファイルのダウンロード, プロセスの強制終了

侵入方法

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、感染ネットワーク共有フォルダを介して、コンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\system3_.exe
  • %Windows%\system3_.exe

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。. %Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。)

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %System%\autorun.ini - copy of autorun.inf

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

ワームは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\MICROSOFT\
Windows\CURRENTVERSION\Run
Yahoo Messengger = %System%\system3_.exe

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\MICROSOFT\
WINDOWS NT\CURRENTVERSION\Winlogon
Shell = Explorer.exe system3_.exe

(註:変更前の上記レジストリ値は、「Explorer.exe」となります。)

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリ値を追加し、タスクマネージャやレジストリエディタ、フォルダオプションを無効にします。

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\MICROSOFT\
Windows\CURRENTVERSION\Policies\
Explorer
NofolderOptions = 1

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\MICROSOFT\
Windows\CURRENTVERSION\Policies\
SYSTEM
DisableTaskMgr = 1

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\MICROSOFT\
Windows\CURRENTVERSION\Policies\
SYSTEM
DisableRegistryTools = 1

感染活動

ワームは、感染コンピュータ上のすべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

ワームは、以下の共有フォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • New Folder.exe

ワームは、すべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • system3_.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[Autorun]
Open=system3_.exe
Shellexecute=system3_.exe
Shell\\Open\\command=system3_.exe
SShell=Open

ワームは、インスタントメッセンジャ(IM)を用いて以下のメッセージを送信します。

happy valentine day screen saver from http://%7bBLOCKED%7dgle.0catch.com/love.scr and get new tips and tricks from URL
happy valentine day screen saver and beautiful screen saver from lovers http://%7bBLOCKED%7dgle.0catch.com/love.scr and URL
golden lovers rose screen saver from http://%7bBLOCKED%7dgle.0catch.com/love.scr and see more from URL
I LOVE YOUUUUUUUUUUUUU from screensaver http://%7bBLOCKED%7dgle.0catch.com/love.scr see more in URL
happy valentine day screen saver from http://%7bblocked%7dgle.0catch.com/love.scr and get new tips and tricks from URL
happy valentine day screen saver from http://%7bBLOCKED%7dgle.0catch.com/love.scr and get new tips and tricks for lovers URL
happy valentine day screen saver from http://%7bBLOCKED%7dgle.0catch.com/love.scr and view secrets from private cam BINPublic|App={malware path and name}|Name=1
happy valentine day screen saver from http://%7bBLOCKED%7dgle.0catch.com/love.scr and view secrets from private cam BINPublic|App={malware path and name}|Name=1

ワームは、以下のインスタントメッセンジャ(IM)を用いて、メッセージを送信します。このメッセージにはリンクが含まれており、リンク先のリモートサイトには、自身のコピーが組み込まれています。

  • Google Talk
  • Yahoo Messenger

プロセスの終了

ワームは、感染コンピュータ上でプロセスが常駐されていることを確認した場合、以下のいずれかの文字列を含むプロセスまたはサービスを終了します。

  • game_y.exe
  • cmd.exe
  • Bkav2006
  • System Configuration
  • Registry
  • Windows Task

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

ワームは、ユーザのIEのスタートページを以下のWebサイトに変更します。

  • http://www.{BLOCKED}mworld.50webs.com

ダウンロード活動

ワームは、以下のWebサイトにアクセスして自身の環境設定ファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}way.com/asdb0{number from 0 to 50}/setting.ini

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI パターンファイル: under testing

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「Process Explorer」を使用してこの[Malware]のプロセスを終了します。

[ 詳細 ]
この[Malware]のプロセスがProcess Explorerに表示されないため、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。セーフモードについては、こちらをご参照下さい。DATA_GENERIC
  • 4.の[Malware]のプロセスを右クリックし、[Properties]を選択します。
  • プロパティ画面の[Current directory]欄に以下の情報が表示されているかを確認します。
    DATA_GENERIC
  • 表示されている場合、[Malware]のプロセスを右クリックし、[Kill Process Tree]を選択します。
  • 以下のプロセスに対して、手順4.)から7.)を繰り返してください。
    • DATA_GENERIC
  • Process Explorerを閉じます。
  • 手順 3

    レジストリエディタ、タスクマネージャおよびフォルダオプションの機能を修復します。

    1. メモ帳などのテキストエディタを開きます。
      [スタート]-[ファイル名を指 定して実行]を選択し、notepad と入力し、[OK]をクリックします。
      ※notepad は半角英数字で入力する必要があります(大文字/小文字は区別されません)。
    2. 以下の文字列をコピーしてください。
    3. C:RESTORE.VBS のファイル名でこのファイルを保存してください。
    4. [ スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、C:RESTORE.VBS と入力し、[OK]をクリックします。
    5. 確認画面が表示されたら[はい]を選択し、画面を終了してください。

    手順 4

    このレジストリ値を削除します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

    • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\MICROSOFT\Windows\CURRENTVERSION\Run
      • Yahoo Messengger = %System%\system3_.exe

    手順 5

    変更されたレジストリ値を修正します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\MICROSOFT\WINDOWS NT\CURRENTVERSION\Winlogon
      • From: Shell=Explorer.exe system3_.exe
        To: Explorer.exe

    手順 6

    Internet Explorer(IE)のスタートページおよび検索ページの設定を修正します。

    [ 詳細 ]

    手順 7

    「WORM_UTOTI.CLM」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

    [ 詳細 ]
    [Autorun]
    Open=system3_.exe
    Shellexecute=system3_.exe
    Shell\Open\command=system3_.exe
    Shell=Open

    手順 8

    以下のファイルを検索し削除します。

    [ 詳細 ]
    コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %System%\autorun.iniDATA_GENERIC
  • [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
  • 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETEを押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
  • 手順 9

    ワームが追加したスケジュールタスクを削除します。

    [ 詳細 ]

    手順 10

    最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_UTOTI.CLM」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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