解析者: Carl Maverick Pascual   

 別名:

W32.Rontokbro@mm (Symantec), Worm:Win32/Brontok@mm (Microsoft), Email-Worm.Win32.Brontok.q (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 Eメールを介したスパム活動, 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

ワームは、大量送信されたスパムメールに添付されて、コンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、既定のWindowsフォルダのアイコンを用いて、ユーザにファイルを開くよう促します。ユーザがファイルをダブルクリックすることで、このワームは実行されます。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

  詳細

ファイルサイズ 51,910 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, コンピュータの再起動

侵入方法

ワームは、大量送信されたスパムメールに添付されて、コンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Windows%\ShellNew\sempalong.exe
  • %Windows%\BerasJatah.exe
  • %AppDataLocal%\csrss.exe
  • %System Root%\autoexec.bat
  • %User Startup%\Empty.pif
  • %ApplicationData%\Microsoft\Windows\Templates\Brengkolang.com

ワームは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %AppDataLocal%\smss.exe
  • %AppDataLocal%\services.exe
  • %AppDataLocal%\lsass.exe
  • %AppDataLocal%\inetinfo.exe
  • %AppDataLocal%\winlogon.exe

(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %AppDataLocal%\Bron.tok-{mm}-{dd}

(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

ワームは、既定のWindowsフォルダのアイコンを用いて、ユーザにファイルを開くよう促します。ユーザがファイルをダブルクリックすることで、このワームは実行されます。

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Tok-Cirrhatus = "%AppDataLocal%\smss.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Bron-Spizaetus = "%Windows%\ShellNew\sempalong.exe"

ワームは、以下のレジストリ値を変更して自身のセーフモードでの実行を可能にします。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = Explorer.exe "%Windows%\BerasJatah.exe"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「Explorer.exe」となります。)

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableCMD = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
NoFolderOptions = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
HideFileExt = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableRegistryTools = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

作成活動

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %AppDataLocal%\Update.14.Bron.Tok.bin

(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

その他

ワームは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://www.{BLOCKED}ies.com/sbllma5/IN14WHOXOLPD.txt
  • http://www.{BLOCKED}ies.com/sblppt4/IN14SDSDWWHOX.txt

ワームは、以下のファイルの属性を隠しファイルおよびシステムファイル属性に設定します。

  • %System Root%\autoexec.bat
  • %Windows%\ShellNew\sempalong.exe
  • %Windows%\BerasJatah.exe

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.. %Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 6.106.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2009年5月4日
VSAPI OPR パターンバージョン 6.107.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2009年5月4日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Bron-Spizaetus = "%Windows%\ShellNew\sempalong.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • DisableCMD = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Tok-Cirrhatus = "%AppDataLocal%\smss.exe"

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • From: DisableRegistryTools = "1"
      To: DisableRegistryTools = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • From: Shell = "Explorer.exe "%Windows%\BerasJatah.exe""
      To: Shell = "Explorer.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer
    • From: NoFolderOptions = "1"
      To: NoFolderOptions = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: Hidden = "1"
      To: Hidden = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: HideFileExt = "1"
      To: HideFileExt = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden = "0"
      To: ShowSuperHidden = "1"

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %AppDataLocal%\\Bron.tok-{mm}-{dd}

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Windows%\ShellNew\sempalong.exe
  • %Windows%\BerasJatah.exe
  • %AppDataLocal%\smss.exe
  • %AppDataLocal%\services.exe
  • %AppDataLocal%\lsass.exe
  • %AppDataLocal%\inetinfo.exe
  • %AppDataLocal%\csrss.exe
  • %AppDataLocal%\winlogon.exe
  • %System Root%\autoexec.bat
  • %User Startup%\Empty.pif
  • %Application Data%\Microsoft\Windows\Templates\Brengkolang.com
  • %System%\{username}'s Setting.scr

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_RONTKBR.GEN」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 9

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_RONTKBR.GEN」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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