解析者: Cris Nowell Pantanilla   

 別名:

Net-Worm.Win32.Kolab.aahc [Kaspersky], Trojan:Win32/Bumat!rts [Microsoft]

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、レジストリキーおよびレジストリ値を追加し、セーフモード状態でも自身が実行されるようにします。これにより、感染コンピュータ上でこのワームが削除されるのを避けます。

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。 ワームは、ソフトウェアに存在する脆弱性を利用して、同じネットワーク上にある他のコンピュータへの感染活動をします。

ワームは、ダウンロードしたファイルを実行します。

ワームは、他の不正プログラムに利用されます。

  詳細

ファイルサイズ 68,096 bytes
タイプ DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2011年5月3日
ペイロード ファイルの作成, ファイルの作成, ファイルのダウンロード

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、ネットワーク共有フォルダを経由してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

自動実行方法

ワームは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\srv{random characters}
Type = "20"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\srv{random characters}
Start = "2"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\srv{random characters}
ErrorControl = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\srv{random characters}
ImagePath = "%System Root%\system32\svchost.exe -k netsvcs"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\srv{random characters}
DisplayName = "srv{random characters}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\srv{random characters}
ObjectName = "LocalSystem"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\srv{random characters}\parameters
servicedll = "\?\globalroot\Device\HarddiskVolume1\%User Temp%\srv{numbers}.tmp"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\srv{random characters}\Security
Security = "{hex values}"

ワームは、以下のレジストリキーおよびレジストリ値を追加し、セーフモード状態でも自身が実行されるようにします。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Control\SafeBoot\Minimal\
srv{Random Characters}

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

;{garbage characters}
[AutoRun]
AcTIOn=opeN
;{garbage characters}
IcON=%Windows%\SYstEm32\ShelL32.DLl,4
;{garbage characters}
UsEaUtoPlAy=1
;{garbage characters}
oPEN=RUNDLl32.EXe sETup{numbers}.foN,{parameters}
;{garbage characters}
SHElL\eXPLore\ComManD=ruNDLL32.EXe setup{numbers}.fON,{parameters}
;{garbage characters}
SHelL\Open\cOmmaNd=rundLL32.EXE sETUP{numbers}.fON,{parameters}
;{garbage characters}

(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。)

ワームは、以下のソフトウェアに存在する脆弱性を利用して、ネットワーク上で感染活動をします。

バックドア活動

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://195.14.112.138/service/listener.php?affid={random}
  • http://195.14.112.136/

ダウンロード活動

ワームは、以下のWebサイトにアクセスして自身のコンポーネントファイルをダウンロードします。

  • http://195.14.112.139/service/scripts/files/aff_{random}.dll

ワームは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %User Temp%\srv{Random Characters}.tmp

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

ワームは、ダウンロードしたファイルを実行します。

その他

ワームは、他の不正プログラムに利用されます。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 8.134.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年5月3日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

スタートアップディスク、または、回復コンソールを用いて、「WORM_KOLAB.JER」として検出されたファイルを確認し削除します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\srv{random characters}
    • Type = 20
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\srv{random characters}
    • Start = 2
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\srv{random characters}
    • ErrorControl = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\srv{random characters}
    • ImagePath = %System Root%\system32\svchost.exe -k netsvcs
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\srv{random characters}
    • DisplayName = srv{random characters}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\srv{random characters}
    • ObjectName = LocalSystem
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\srv{random characters}\parameters
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\srv{random characters}\Security
    • Security = {hex values}

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\SafeBoot\Minimal
    • srv{Random Characters}

手順 5

「WORM_KOLAB.JER」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
;{garbage characters}
[AutoRun]
AcTIOn=opeN
;{garbage characters}
IcON=%Windows%\SYstEm32\ShelL32.DLl,4
;{garbage characters}
UsEaUtoPlAy=1
;{garbage characters}
oPEN=RUNDLl32.EXe sETup{numbers}.foN,{parameters}
;{garbage characters}
SHElL\eXPLore\ComManD=ruNDLL32.EXe setup{numbers}.fON,{parameters}
;{garbage characters}
SHelL\Open\cOmmaNd=rundLL32.EXE sETUP{numbers}.fON,{parameters}
;{garbage characters}

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]

コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 myporno.avi.lnk
pornmovs.lnk
setup{number}.lnk

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_KOLAB.JER」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

以下の修正パッチをダウンロードし適用します。この脆弱性に対する修正パッチを適用するまで、該当製品の使用をお控えください。この製品の製造元が公開する正式な修正パッチをダウンロードし適用することをお勧めします。


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