解析者: Michael Cabel   

 別名:

VirTool:Win32/CeeInject.gen!J (Microsoft); W32.SillyFDC (Symantec); BackDoor-CEP.gen.aa (McAfee); Trojan.Win32.Inject.alhk (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動

侵入経路:リムーバブルドライブの利用

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、ポートを開き、不正リモートユーザからのコマンドを待機します。 ワームは、IRCチャンネルに参加します。

  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年3月8日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\RESTORE\{random SID}\DriveFix.exe

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\RESTORE\{random SID}\Desktop.ini - non-malicious file

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\RESTORE\{random SID}

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

ワームは、以下のプロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。

  • Explorer.exe

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{28ABC5C0-4FCB-11CF-AAX5-21CX1C987192}
StubPath = "%System Root%\RESTORE\{random SID}\DriveFix.exe"

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{28ABC5C0-4FCB-11CF-AAX5-21CX1C987192}

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {drive letter}:\RESTORE\{random SID}\DriveFix.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[AutoRun]
open=RESTORE\{random SID}\DriveFix.exe
icon=%System Root%\system32\SHELL32.dll,4
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\command=RESTORE\{random SID}\DriveFix.exe
shell\open\default=1

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

バックドア活動

ワームは、以下のポートを開き、不正リモートユーザからのコマンドを待機します。

  • TCP 18631

ワームは、以下のいずれかのIRCサーバに接続します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.174.3

ワームは、以下のいずれかのIRCチャンネルに参加します。

  • #l4mer# l4m0s

その他

マルウェアは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のように無害なファイルを作成します。

  • {drive letter}:\RESTORE\{random SID}\Desktop.ini

マルウェアは、IRCに接続すると、以下の認証情報を用います。

  • NICK [laMer]jxmbzjrdp
    USER 0nefsrselc "" "uih" :nefsrselc
  • NICK [laMer]lzzuauhsm
    USER 0mscvlzfrp "" "dik" :mscvlzfrp

マルウェアは、以下のリモートホストにPINGリクエストを送信します。

  • {BLOCKED}p.aic.pa

ただし、情報公開日現在、上記リモートホストはアクセス不能のようです。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 7.890.09
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年3月10日
VSAPI OPR パターンバージョン 7.891.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年3月11日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「WORM_IRCBOT.MA」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは Process Explorer に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed Components
    • {28ABC5C0-4FCB-11CF-AAX5-21CX1C987192}

手順 4

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %System Root%\RESTORE\{random SID}

手順 5

「WORM_IRCBOT.MA」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[AutoRun]
open=RESTORE\{random SID}\DriveFix.exe
icon=%System Root%\system32\SHELL32.dll,4
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\command=RESTORE\{random SID}\DriveFix.exe
shell\open\default=1

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_IRCBOT.MA」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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