解析者: Francis Xavier Antazo   

 別名:

Worm:Win32/Hilgild.A (Microsoft); W32/Worm-FLO!730C38C91993 (McAfee);

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動, 共有ネットワークフォルダを介した感染活動, インターネットからのダウンロード

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、感染ネットワーク共有フォルダを介して、コンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、既定のWindowsフォルダのアイコンを用いて、ユーザにファイルを開くよう促します。ユーザがファイルをダブルクリックすることで、このワームは実行されます。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

  詳細

ファイルサイズ 1376256 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年9月22日
ペイロード 情報収集

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、感染ネットワーク共有フォルダを介して、コンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %All Users Profile%\Application Data\wmimgmt.exe

(註:%All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.)

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %All Users Profile%\DRM\Media\line.dat
  • %All Users Profile%\DRM\Media\D753DD1C.db
  • %Temp%\temp.vih
  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\s.log
  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\t.log
  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\INFO.TXT {contains all gathered info}
  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\drivers.p {contains list of available drives}
  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\wrkgrp.tmp {contains list of connected machine}

(註:%All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.. %Temp%フォルダは、一時的にファイルが保存されるフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Windows\Temp" です。.. %User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.)

ワームは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\avp.exe
  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\avpi.exe
  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\oi.bat {for bypass firewall}
  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\ghi.bat {to get info about network}

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.)

ワームは、以下のプロセスを追加します。

  • net.exe

ワームは、既定のWindowsフォルダのアイコンを用いて、ユーザにファイルを開くよう促します。ユーザがファイルをダブルクリックすることで、このワームは実行されます。

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion
wmi32 = "%All Users Profile%\Application Data\wmimgmt.exe"

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
SuperHidden = "1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Control\Lsa
forceguest = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Control\Lsa
limitblankpassworduse = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\
Services\wscsvc
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"2"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile
EnableFirewall = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"{User Preference}"」となります。)

感染活動

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

; for 16-bit app support
[extensions]
[fonts]
[mci extensions]
[Mail]
[files]
mpeg=MPEGVideo
snd=atl.dll
wm=mcd32.dll
wma=MP4
wmp=MP3MAPI=1
MAPIX=1
MAPIXVER=1.0.0.1
OLEMessaging=1
CMCDLLNAME32=mapi32.dll
CMC=1
[MCI Extensions]
aif=loghours.dll
aiff=ole2.dll
asf=d3dramp.dll
aifc=psnppagn.dll
asx=MPEGVideo2
mpe=usrdtea.dll
mpg=MPEGVideo
mpv2=idq.dll
wmv=MPEG
wmx=MPEGVideo32
251846kfi56s
;cc30qiLas JdZ3adCjPadf823423423
[Kasasf0q]iLasdfKD28Ls33wDmrq6Jl1EdAf8
;K0qi asfLasmet Ca19lhs ipconfidfjKD28 mpeg Ls33
;8sdaA89K3J0DSKJLG8P4Ld0laH saG
[shellas]dBop1caomasdnhsdf=fdsjsdf.exenghasadnetstad.
as=asdfash0ffsad asd1safsdf9safdasf
;ff0qiLasfJdKPEGVi2412344
oaeFK1Kajkw6DdD3L2f3a31zazi8a135Lwra
Ls33wDm2rqJl31EdAf8soae FK1KajkwDdDLKAl6sdcO7K
asdfs3adfLafdsfadsdm FKaj3kw6Al6sdcO7K
;K0qi65aa3sJZ3adCsa1sdfjKD32asddfasdf
;K0qiLa1Kajkw845rthgK2f33a21zazi8a35Lwra
[ autorun
K0qi3a3dCa19lsdfjKD2asfd323asdfsdfa
PRINT=PRINT.EXE ASDd938daf897asdj
;[asfd3]2KdafjKD2
Play= Copy pictures to a foler on my computer
shEllEXEcuTe = RECyCLER\wmimgmt.com
;8sdaA38G8P343LklJ8ASD FL3333sd0laHsa3G12fgsdsaKd
sheLL\oPeN\coMManD =RECYCLER\wmimgmt.com
;343P5gd2fKgCOMNANDASDF=REC R5gf56sd315eK592AdsSD
;89234SAKDJWKsatyh3adaflk7yas
;343P5F 25F5gf56sd315eK56fs43d4asd56KdaDfs1
shELl\ExpLore\ComMand= RECYCLER\wmimgmt.com
s=asfdsa5dfafdAf8soaeFExpLoreqiLasJ8Z3adC
;89234AKfdk28ASDFsaaty7ysK6DRg if5S3jsHks
Action=Open folder to view files
;8k3kKsafG ASDFdlsflK3a23F4jksfa5F3J90s
;f0PEG3ideoqiLasJd9Z3adCa319lhsdfjKD3223adfasfd
Spell=Take no action then print the picture

[mci]
woafont=app936.FON
EGA40WOA.FON=EGA40WOA.FON
[386enh]
EGA51WOA.FON=KBDDSP.FON
[drivers]
wave=mmdrv.dll
[driver32]
timer=timer.drv

情報漏えい

ワームは、以下の情報を収集します。

  • processor information
  • path list
  • os information
  • systemroot directory
  • user accounts
  • list of running processes
  • product id
  • network card list
  • list of values in HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Internet Explorer
  • list of values in HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\{variable1}\Common\UserInfo
  • ip configuration
  • list of open ports
  • list of services
  • list of content of files and folders in all the drives
  • disk space info
  • list connected machines

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 12.238.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年12月28日
VSAPI OPR パターンバージョン 12.239.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年12月29日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\avp.exe
  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\avpi.exe
  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\oi.bat
  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\ghi.bat
  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\s.log
  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\t.log
  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\INFO.TXT
  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\drivers.p
  • %User Profile%\Local Settings\Temporary Internet Files\wrkgrp.tmp
  • {removable drive}:\RECYCLER\desktop.ini
  • {removable drive}:\~thumbs.tmp

手順 5

「WORM_HILGILD.AUL」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
DATA_GENERIC
  • この文字列が存在する場合はファイルを削除してください。
  • 他のリムーバブルドライブ内の残りの "AUTORUN.INF" についても、この手順3.)から6.)を繰り返してください。
  • [検索結果]画面を閉じてください。
  • • Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合:

    1. Windowsエクスプローラ画面を開きます。
      • Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
        • [スタート]-[コンピューター]を選択します。
      • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
        • 画面の左下隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
    2. [コンピューターの検索]に、以下を入力してください。
      AUTORUN.INF
    3. 検索が終了したら、ファイルを選択し、メモ帳などテキストエディタを用いて開いてください。
    4. 以下の文字列が存在するか確認してください。
      DATA_GENERIC
    5. この文字列が存在する場合はファイルを削除してください。
    6. 他のリムーバブルドライブ内の残りの "AUTORUN.INF" についても、この手順3.)から5.)を繰り返してください。
    7. [検索結果]画面を閉じてください。

    手順 6

    変更されたレジストリ値を修正します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

    • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
      • From: ShowSuperHidden = "0"
        To: ShowSuperHidden = "1"
    • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
      • From: SuperHidden = "1"
        To: SuperHidden = "0"
    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Control\Lsa
      • From: forceguest = "0"
        To: forceguest = "1"
    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Control\Lsa
      • From: limitblankpassworduse = "0"
        To: limitblankpassworduse = "1"
    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\System\CurrentControlSet\Services\wscsvc
      • From: Start = "4"
        To: Start = "2"
    • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile
      • From: EnableFirewall = "0"
        To: EnableFirewall = "{User Preference}"

    手順 7

    このレジストリ値を削除します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

    • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion
      • wmi32 = "%All Users Profile%\Application Data\wmimgmt.exe"

    手順 8

    コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_HILGILD.AUL」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

    手順 9

    最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_HILGILD.AUL」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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