解析者: Neljorn Nathaniel Aguas   

 別名:

Net-Worm.Win32.Kido.ih (KASPERSKY)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、バックドア活動の機能を備えていません。

  詳細

ファイルサイズ 162,941 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2017年8月24日
ペイロード ファイルの作成, システムのレジストリの変更, ファイルの作成

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\viajus.dll

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

ワームは、以下のプロセスを追加します。

  • netsh interface tcp set global autotuning=disabled

自動実行方法

ワームは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\{Random Characters}
DisplayName = {Random Characters}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\{Random Characters}
Type = 32

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\{Random Characters}
Start = 2

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\{Random Characters}
ErrorControl = 0

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\{Random Characters}
ImagePath = %System%\svchost.exe -k netsvcs

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\{Random Characters}
ObjectName = LocalSystem

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\{Random Characters}\Parameters
ServiceDll = %System%\viajus.dll

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Svchost
netsvcs = {Default Services}, {Service Created By the Malware}

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{Default Services}」となります。)

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • {Drive Letter}:\RECYCLER\{SID}

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {Drive Letter}:\RECYCLER\{SID}\jwgkvsq.vmx

ワームは、既存の "AUTORUN.INF" に以下の文字列を追加して、このINFファイルの内容を変更します。これにより、作成した自身のコピーが自動実行されます。

  • {Drive Letter}:\autorun.inf
    • {Garbage Characters}
    • [AUTorun
    • {Garbage Characters}
    • AcTION = Open folder to view files
    • {Garbage Characters}
    • icon = %syStEmrOot%\sySTEM32\sHELL32.Dll,4
    • {Garbage Characters}
    • shelLExECUte = RuNdLl32.EXE .\RECYCLER\{SID}\jwgkvsq.vmx,ahaezedrn
    • {Garbage Characters}
    • useAuTopLAY=1

バックドア活動

ワームは、バックドア活動の機能を備えていません。

ルートキット機能

ワームは、ルートキット機能を備えていません。

その他

ワームは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://www.whatsmyipaddress.com
  • http://checkip.dydns.org
  • http://www.whatismyip.org
  • http://www.yahoo.com
  • http://www.ask.com
  • http://www.baidu.com

ワームは、以下を実行します。

  • It modifies the attributes of the created folders into the following:
    • System
    • Hidden
    • Read-only
  • It modifies the attributes of the dropped files into the following:
    • Archive
    • System
    • Hidden
    • Read-only

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 18.666.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2023年8月30日
VSAPI OPR パターンバージョン 18.667.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2023年8月31日

手順 1

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\services\{Random Characters}
    • DisplayName = {Random Characters}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\services\{Random Characters}
    • Type = 32
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\services\{Random Characters}
    • Start = 2
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\services\{Random Characters}
    • ErrorControl = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\services\{Random Characters}
    • ImagePath = %System%\svchost.exe -k netsvcs
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\services\{Random Characters}
    • ObjectName = LocalSystem
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\services\{Random Characters}\Parameters
    • ServiceDll = %System%\viajus.dll

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Svchost
    • netsvcs = {Default Services}, {Service Created By the Malware}

手順 6

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\services\{Random Characters}\
    • Parameters
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\services\
    • {Random Characters}

手順 7

「Worm.Win32.DOWNAD.NLJ」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
  • {Garbage Characters}
  • [AUTorun
  • AcTION = Open folder to view files
  • icon = %syStEmrOot%\sySTEM32\sHELL32.Dll,4
  • shelLExECUte = RuNdLl32.EXE .\RECYCLER\{SID}\jwgkvsq.vmx,ahaezedrn
  • useAuTopLAY=1

手順 8

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • In %System%\
    • viajus.dll
  • In {Drive Letter}:\RECYCLER\{SID}\
    • jwgkvsq.vmx

手順 9

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • In {Drive Letter}:\RECYCLER\
    • {SID}
  • In {Drive Letter}:\
    • RECYCLER

手順 10

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Worm.Win32.DOWNAD.NLJ」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください