ワームは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
ワームは、ユーザのInternet Explorer(IE)のスタートページを特定のWebサイトに変更します。これにより、特定のマルウェアを含むWebサイトが表示され、感染コンピュータは、さらなる脅威にさらされる恐れがあります。 ワームは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。
侵入方法
ワームは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。
ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
ワームは、以下のファイルを作成します。
- %AppDataLocal%\Microsoft\Windows\{Random Numbers}
- %AppDataLocal%\Microsoft\Windows\explorer.exe
(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)
自動実行方法
ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = "%AppDataLocal%\Microsoft\Windows\explorer.exe" "%AppDataLocal%\Microsoft\Windows\{Random Numbers}" //E:JScript //B
他のシステム変更
ワームは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
JSEFile\DefaultIcon
{Default} = "%System%\imageres.dll,-72"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
JSEFile
FriendlyTypeName = "@%SystemRoot%\System32\shell32.dll,-30596"
HKEY_USERS\{Computer SID}\JSEFile\
DefaultIcon
{Default} = "%SystemRoot%\System32\imageres.dll,-72"
HKEY_USERS\{Computer SID\JSEFile
FriendlyTypeName = "@%SystemRoot%\System32\shell32.dll,-30596"
感染活動
ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。
- {Drive Letter}:\{Random File Name}.JPG.jse
Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更
ワームは、ユーザのIEのスタートページを以下のWebサイトに変更します。
- https://www.go{BLOCKED}es/#output=sear{BLOCKED}nt=psy-ab&q=fiverdolly+31369
ワームは、IEのゾーン設定を変更します。
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
セーフモードでの起動:
• Windows 2000 の場合:
- コンピュータを起動させます。
- 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。
- 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。
• Windows XP の場合:
- コンピュータを起動させます。
- 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。
- 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。
• Windows Server 2003 の場合:
- コンピュータを起動させます。
- 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。
- 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。
• Windows Vista、Windows 7 および Windows Server 2008 の場合:
- コンピュータを起動させます。
- 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。
- 「詳細ブート オプション」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。
• Windows 8、8.1 および Server 2012の場合:
- 画面の右上隅へマウスポインタを移動し、[チャーム]バーを表示します。
- マウスで、[設定]-[PC設定の変更]を選択します。
- 左側のパネルで、[全般]を選択します。
- 右側のパネルで、[PCの起動をカスタマイズする]が表示されるまで下にスクロールし、[今すぐ再起動]をクリック。コンピュータが再起動するまで待ちます。
- [オプションの選択]メニューで、[トラブルシューティング]-[詳細オプション]-[スタートアップ設定]-[再起動]をクリックします。
- [スタートアップ設定]メニューで、[4]キーを押し、「4)セーフモードを有効にする」を選択します。
手順 4
変更されたレジストリ値を修正します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
- Shell = "%AppDataLocal%\Microsoft\Windows\explorer.exe" "%AppDataLocal%\Microsoft\Windows\{Random Numbers}" //E:JScript //B
このマルウェアが変更したレジストリ値の修正:
- 「レジストリエディタ」を起動します。
- Windows 2000、XP および Server 2003 の場合:
[スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、regedit と入力し、Enter を押します。 - Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
[スタート]をクリックし、検索入力欄に regedit と入力し、Enter を押します。 - Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
画面の左下隅を右クリックし、[ファイル名を指定して実行]を選択します。入力ボックスに regedit と入力し、Enter を押します。
※regedit は半角英数字で入力する必要があります(大文字/小文字は区別されません)。 - レジストリエディタの左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
HKEY_CURRENT_USER>Software>Microsoft>Windows NT>CurrentVersion>Winlogon - 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索します。
Shell = "%AppDataLocal%\Microsoft\Windows\explorer.exe" "%AppDataLocal%\Microsoft\Windows\{Random Numbers}" //E:JScript //B - レジストリエディタを閉じます。
手順 5
このレジストリ値を削除します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\JSEFile\DefaultIcon
- {Default} = "%System%\imageres.dll,-72"
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\JSEFile
- FriendlyTypeName = "@%SystemRoot%\System32\shell32.dll,-30596"
- In HKEY_USERS\{Computer SID}\JSEFile\DefaultIcon
- {Default} = "%SystemRoot%\System32\imageres.dll,-72"
- In HKEY_USERS\{Computer SID\JSEFile
- FriendlyTypeName = "@%SystemRoot%\System32\shell32.dll,-30596"
このマルウェアが追加したレジストリ値の削除:
- 「レジストリエディタ」を起動します。
[スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、regedit と入力し、[OK]をクリックします。
※regedit は半角英数字で入力する必要があります(大文字/小文字は区別されません)。 - 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Classes>JSEFile>DefaultIcon - 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。
{Default} = "%System%\imageres.dll,-72" - 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Classes>JSEFile - 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。
FriendlyTypeName = "@%SystemRoot%\System32\shell32.dll,-30596" - 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
HKEY_USERS>{Computer SID}>JSEFile>DefaultIcon - 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。
{Default} = "%SystemRoot%\System32\imageres.dll,-72" - 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
HKEY_USERS>{Computer SID>JSEFile - 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。
FriendlyTypeName = "@%SystemRoot%\System32\shell32.dll,-30596" - 「レジストリエディタ」を閉じます。
手順 6
以下のファイルを検索し削除します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
- %AppDataLocal%\Microsoft\Windows\{Random Numbers}
- %AppDataLocal%\Microsoft\Windows\explorer.exe
- {Drive Letter}:\{Random File Name}.JPG.jse
マルウェアのコンポーネントファイルの削除:
Windows 2000、XP および Server 2003 の場合: - [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
- [ファイル名のすべてまたは一部]に以下のファイル名を入力してください。
- %AppDataLocal%\Microsoft\Windows\{Random Numbers}
- %AppDataLocal%\Microsoft\Windows\explorer.exe
- {Drive Letter}:\{Random File Name}.JPG.jse
- [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
- 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
- 残りのファイルに対して、マルウェアのコンポーネントファイルの削除の手順 2.)から4 .)を繰り返してください。
Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合: - Windowsエクスプローラ画面を開きます。
- Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
- Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
- 画面の左下隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
- [コンピューターの検索]に、以下を入力します。
- %AppDataLocal%\Microsoft\Windows\{Random Numbers}
- %AppDataLocal%\Microsoft\Windows\explorer.exe
- {Drive Letter}:\{Random File Name}.JPG.jse
- ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
- 残りのファイルに対して、マルウェアのコンポーネントファイルの削除の手順 2.)から4 .)を繰り返してください。
註:Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。
手順 7
Internet Explorer(IE)のスタートページおよび検索ページの設定を修正します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
Internet Explorer(IE)のスタートページおよび検索ページのリセット:
- IEのウインドウを全て閉じてください。
- コントロールパネルを開きます。
• Windows 2000、XP および Server 2003 の場合:[スタート]-[コントロールパネル]をクリックします。
• Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:[スタート]-[コントロールパネル]をクリックし、[ネットワークとインターネット]を選択します。 • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:画面の左下隅を右クリックし、[コントロールパネル]を選択。[ネットワークとインターネット]を選択します。 - [インターネットオプション]アイコンをダブルクリックします。
- [インターネットのプロパティ]画面で、[プログラム]タブをクリックします。
(註:Internet Explorer 7 (IE7)の場合、[詳細設定]タブをクリックします。) - [Webの設定のリセット]ボタンをクリックします。
(註:Internet Explorer 7 (IE7)および 10(IE10)の場合、[Internet Explorer の設定をリセットします]-[リセット]ボタンをクリックします。これにより、IEの設定が初期設定にリセットされます。) - [ホームページもリセットする]にチェックを入れ、[はい]をクリックします。
- [インターネットのプロパティ]画面で[OK]をクリックし、閉じます。
手順 8
Internet Explorer(IE)のプライバシー設定の修正
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
Internet Explorer(IE)のプライバシー設定の修正:
- 起動中ブラウザのウインドウをすべて閉じてください。
- コントロールパネルを開きます。
• Windows 2000、XP および Server 2003 の場合:
[スタート]-[コントロールパネル]をクリックします。
• Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
[スタート]-[コントロールパネル]をクリックし、[ネットワークとインターネット]を選択します。
• Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
画面の左下隅を右クリックし、[コントロールパネル]を選択。[ネットワークとインターネット]を選択します。 - [インターネットオプション]アイコンをダブルクリックします。
- [インターネットのプロパティ]画面で[プライバシー]タブをクリックします。
- [既定]ボタンをクリックし、既定の設定にします。
- [OK]をクリックします。
手順 9
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Worm.JS.BONDAT.AA」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください