解析者: RonJay Kristoffer Caragay   

 別名:

PWS:Win32/Zbot!rfn (Microsoft); Win32/Spy.Zbot.ACB (ESET-NOD32); Zbot.AFRB (AVG); W32/Zbot.ACB!tr.spy (Fortinet)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    スパイウェア

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

スパイウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

スパイウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 307,200 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年9月8日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Local\{GUID}
  • Global\{GUID}

スパイウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • explorer.exe

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{GUID} = "{malware path and filename}.exe"

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
{random key}

スパイウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
{random key}
{random} = "{hex values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
WarnonBadCertRecving = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
EnableSPDY3_0 = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
%Windows%\explorer.exe = "%Windows%\explorer.exe:*:Enabled:Windows Explorer"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
%System%\explorer.exe = "%System%\explorer.exe:*:Enabled:Windows Explorer"

感染活動

スパイウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

スパイウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

スパイウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

ダウンロード活動

スパイウェアは、以下のWebサイトから自身のコピーの更新版をダウンロードします。

  • https://{BLOCKED}um.net/s186/klj15.exe

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

情報漏えい

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、自身の環境設定ファイルをダウンロードします。

  • https://{BLOCKED}um.net/s186/lkp5.jpg
  • https://{BLOCKED}dic.com/s186/lkp6.jpg
  • https://{BLOCKED}haw.com/s186/lkp7.jpg

環境設定ファイルは、以下の情報を含んでいます。

  • URLs where it downloads an updated copy of itself
  • URLs where it sends its gathered information
  • URLs of its target online banking and finance-related sites from where it steals the information

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • Data on cookie files (URLs)
  • Email-related information such as account names, email addresses, passwords, server data, and server port
  • Email information stored in the user's Windows Address Book (WAB) file
  • Online banking credentials
  • Personal digital certificate

情報収集

スパイウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • https://{BLOCKED}um.net/s186/zzz.php

その他

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスしてインターネット接続を確認します。

  • http://www.yandex.ru

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

環境設定ファイルは、以下の情報を含んでいます。

  • 自身のコピーの更新版をダウンロードするURL
  • 収集した情報の送信先URL
  • スパイウェアが情報を収集する標的となる、オンライン銀行および金融関連WebサイトのURL

スパイウェアが収集する情報は以下のとおりです。

  • Cookie ファイル内の情報(URL情報)
  • アカウント名やEメールアドレス、パスワード、サーバのデータ、サーバのポートといったEメールに関連する情報
  • ユーザのWindowsアドレス帳ファイル(拡張子WAB)内に保存されているEメール情報
  • オンライン銀行関連の個人情報
  • 個人デジタル証明書

標的とした金融関連WebサイトのURLのいずれかを訪れると、コードをブラウザに組み込んで以下のURLにアクセスし、スパイウェアは「Man-In-The-Middle(MitM、中間者)攻撃」を実行します。

  • https://{BLOCKED}ommote.com/gate/script/{BOTID}/JP/{target bank-related URL}/{scriptname}.js

スパイウェアは、ルートキット機能を備えていません。

スパイウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.838.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年8月6日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.839.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年8月7日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {GUID} = "{malware path and filename}.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • WarnonBadCertRecving = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • EnableSPDY3_0 = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List
    • %Windows%\explorer.exe = "%Windows%\explorer.exe:*:Enabled:Windows Explorer"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List
    • %System%\explorer.exe = "%System%\explorer.exe:*:Enabled:Windows Explorer"

手順 5

Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定を修正します。

[ 詳細 ]

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_ZBOT.YUYAGF」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_ZBOT.YUYAGF」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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