解析者: John Anthony Banes   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    スパイウェア/情報窃取型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、特定のレジストリ値を削除するため、アプリケーションやプログラムが正しく起動しなくなります。

スパイウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

スパイウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

スパイウェアは、作成されたファイルを実行します。

  詳細

ファイルサイズ 28,199 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年7月10日
ペイロード ファイルの作成

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Program Files%\Internet Explorer\OnlO0r.bak

(註:%Program Files%フォルダは、プログラムファイルのフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Program Files"、64bitのOS上で32bitのアプリケーションを実行している場合、 "C:\Program Files (x86)" です。.)

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のファイルを削除します。

  • %System%\drivers\etc\hosts

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

スパイウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{CC3596CB-D6C1-ECA1-AE51-DEEA63F6C21C}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{CC3596CB-D6C1-ECA1-AE51-DEEA63F6C21C}\InProcServer32

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{C2626E66-D21B-E628-C1DF-1DACCFA36ED2}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{C2626E66-D21B-E628-C1DF-1DACCFA36ED2}\InProcServer32

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{6C7596CB-31CC-BBA3-BE51-2EEA62F9C51D}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{6C7596CB-31CC-BBA3-BE51-2EEA62F9C51D}\InProcServer32

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Browser Helper Objects\{C2626E66-D21B-E628-C1DF-1DACCFA36ED2}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
*\shellex\ContextMenuHandlers\
ReliveHookDLL

スパイウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{CC3596CB-D6C1-ECA1-AE51-DEEA63F6C21C}\InProcServer32
(Default) = %Program Files%\Internet Explorer\OnlO0r.dll

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{CC3596CB-D6C1-ECA1-AE51-DEEA63F6C21C}\InProcServer32
ThreadingModel = Apartment

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{C2626E66-D21B-E628-C1DF-1DACCFA36ED2}\InProcServer32
(Default) = %Program Files%\Common Files\fjOs0r.dll

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{C2626E66-D21B-E628-C1DF-1DACCFA36ED2}\InProcServer32
ThreadingModel = Apartment

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{6C7596CB-31CC-BBA3-BE51-2EEA62F9C51D}\InProcServer32
(Default) = %Program Files%\Common Files\fjOs0r.dll

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{6C7596CB-31CC-BBA3-BE51-2EEA62F9C51D}\InProcServer32
ThreadingModel = Apartment

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
*\shellex\ContextMenuHandlers\
ReliveHookDLL
(Default) = {6C7596CB-31CC-BBA3-BE51-2EEA62F9C51D}

スパイウェアは、以下のレジストリ値を削除します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
ShellExecuteHooks
{AEB6717E-7E19-11d0-97EE-00C04FD91972} = ""

感染活動

スパイウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

スパイウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

ルートキット機能

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません

作成活動

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Program Files%\Internet Explorer\OnlO0r.dll - detected as TSPY_DELF.HWP
  • %Program Files%\Common Files\fjOs0r.dl - detected as TSPY_DELF.HWP

(註:%Program Files%フォルダは、プログラムファイルのフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Program Files"、64bitのOS上で32bitのアプリケーションを実行している場合、 "C:\Program Files (x86)" です。.)

スパイウェアは、作成されたファイルを実行します。

その他

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

作成活動

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Program Files%\Internet Explorer\OnlO0r.dll
    ※TSPY_DELF.HWP として検出される
  • %Program Files%\Common Files\fjOs0r.dl
    ※TSPY_DELF.HWP として検出される

スパイウェアは、以下を実行します。

  • システムが起動する度に、特定のセキュリティ対策プログラムの実行を阻止します。また、特定のセキュリティ対策プログラムの coreファイルのインストールパスを取得するために、感染システム内の関連するレジストリキーを検索します。
    インストールパスが取得されると、Hidden属性と System属性を持つ特定のフォルダが作成され、正規の Windowsファイル名が使用されます。
    • 以下のレジストリには、{Install Path}\ws2_32.dll が使用されます。
      • HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\KasperskyLab\SetupFolders\KAV2006
      • HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Network Associates\TVD\Shared Components\Framework\Installed Path
      • HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Symantec\SharedUsage\LiveUpdate
      • HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\rising\Rav\installpath
      • HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Kingsoft\AntiVirus\ProgramPath
      • HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\KasperskyLab\InstalledProducts\Kaspersky Anti-Virus Personal\Folder
    • 以下のレジストリには、{Install Path}\AntiVirus\ws2_32.dllが使用されます。
      • HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\JiangMin\InstallPath
    • 以下のレジストリには、{Install Path}\MFC42.DLLが使用されます。
      • HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\App Paths\360safe.exe\Path
  • また、別のウイルス対策プログラムが起動時に実行されないように、メインファイル名を改変します。 そのため、以下のレジストリキーを検索しインストールパスを取得します。
    • HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Eset\Nod\CurrentVersion\Info\InstallDir
    インストールパスがわかると、ファイル{Install path}\NOD32.000 を {Install path}\NOD32.000.BAK に改変します。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 6.250.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2009年7月6日
VSAPI OPR パターンバージョン 6.251.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2009年7月7日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「TSPY_DELF.PWY」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。(註:以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID
    • {CC3596CB-D6C1-ECA1-AE51-DEEA63F6C21C}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID
    • {C2626E66-D21B-E628-C1DF-1DACCFA36ED2}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID
    • {6C7596CB-31CC-BBA3-BE51-2EEA62F9C51D}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Browser Helper Objects
    • {C2626E66-D21B-E628-C1DF-1DACCFA36ED2}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\*\shellex\ContextMenuHandlers
    • ReliveHookDLL

手順 6

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID\{CC3596CB-D6C1-ECA1-AE51-DEEA63F6C21C}\InProcServer32
    • (Default) = %Program Files%\Internet Explorer\OnlO0r.dll
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID\{CC3596CB-D6C1-ECA1-AE51-DEEA63F6C21C}\InProcServer32
    • ThreadingModel = Apartment
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID\{C2626E66-D21B-E628-C1DF-1DACCFA36ED2}\InProcServer32
    • (Default) = %Program Files%\Common Files\fjOs0r.dll
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID\{C2626E66-D21B-E628-C1DF-1DACCFA36ED2}\InProcServer32
    • ThreadingModel = Apartment
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID\{6C7596CB-31CC-BBA3-BE51-2EEA62F9C51D}\InProcServer32
    • (Default) = %Program Files%\Common Files\fjOs0r.dll
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID\{6C7596CB-31CC-BBA3-BE51-2EEA62F9C51D}\InProcServer32
    • ThreadingModel = Apartment
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\*\shellex\ContextMenuHandlers\ReliveHookDLL
    • (Default) = {6C7596CB-31CC-BBA3-BE51-2EEA62F9C51D}

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_DELF.PWY」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

以下のファイルをバックアップを用いて修復します。なお、マイクロソフト製品に関連したファイルのみ修復されます。このマルウェア/グレイウェア/スパイウェアが同社製品以外のプログラムをも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

  • %System%\drivers\etc\hosts

手順 9

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_DELF.PWY」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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