解析者: Jeffrey Francis Bonaobra   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

  詳細

ファイルサイズ 256,928 bytes
タイプ DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2022年9月7日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Public%\debug.ps1 → connects to a URL and deleted afterwards
  • %Public%\config → contains current TCP/IP network configuration and ARP cache table
  • %Public%\lss.exe → connects to a URL
  • %Public%\addebug.exe → installs and executes a legitimate AnyDesk application

(註:%Public%フォルダは、すべてのユーザ共通のファイルまたはフォルダのリポジトリとして機能するフォルダです。Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\Public" です。)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • powershell -windowstyle hidden -ExecutionPolicy Bypass iex %Public%\debug.ps1
  • cmd.exe /c "(ipconfig /all & arp -a) >> %Public%\config
  • %Public%\lss.exe → if executed in a 64 bit environment
  • cmd /c net user RedHat1 HatRed1@ /ADD
  • cmd /c net localgroup administrators RedHat1 /ADD
  • net localgroup "Remote Desktop Users" RedHat1 /add
  • reg add "HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Terminal Server" /v fDenyTSconnections /t REG_DWORD /d 0 /f
  • netsh advfirewall firewall set rule group="remote desktop" new enable=Yes
  • %Public%\addebug.exe → if executed in a 64 bit environment

(註:%Public%フォルダは、すべてのユーザ共通のファイルまたはフォルダのリポジトリとして機能するフォルダです。Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\Public" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
socks = Powershell.exe -windowstyle hidden -ExecutionPolicy Bypass -File "%Public%\debug.ps1"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Control\Terminal Server
fDenyTSconnections = 0

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}.107:443
  • {BLOCKED}.245:443 - if executed in a 64-bit environment

マルウェアは、以下を実行します。

  • It adds the following local group:
    • Remote Desktop Users
  • It adds the following user accounts as administrator:
    • User name: RedHat1
    • Password: HatRed1@
  • It enables remote desktop in Windows firewall.

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 17.814.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2022年9月15日
VSAPI OPR パターンバージョン 17.815.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2022年9月16日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • TROJ.Win32.TRX.XXPE50FFF060

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • socks = Powershell.exe -windowstyle hidden -ExecutionPolicy Bypass -File "%Public%\debug.ps1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Terminal Server
    • fDenyTSconnections = 0

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Public%\debug.ps1
  • %Public%\config
  • %Public%\lss.exe
  • %Public%\addebug.exe

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Trojan.Win32.SNOJAN.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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