解析者: Roland Marco Dela Paz   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、「ランサムウェア(身代金要求型マルウェア)」です。マルウェアは、米連邦捜査局(FBI)およびロンドン警視庁の「Police Central e-Crime Unit(PCeU)」からの通知として自身を装い、ユーザに罰金を払うよう要求しますます。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2012年6月28日
ペイロード 画像の表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\{reversed filename}.pad

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

自動実行方法

マルウェアは、Windows起動時に自動実行されるよう<User Startup>フォルダ内に以下のファイルを作成します。

  • %User Startup%\ctfmon.lnk

(註:%User Startup%フォルダは、Windows 98 および ME の場合、通常、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup"、Windows NT の場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" および "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
NoProtectedModeBanner = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\0
2500 = "3"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\1
2500 = "3"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\2
2500 = "3"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\3
2500 = "3"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\4
2500 = "3"

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\0
1609 = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\1
1609 = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\2
1609 = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\3
1609 = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\4
1609 = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

その他

マルウェアは、以下のいずれかのメッセージを表示し、感染コンピュータのデスクトップを固定します。

マルウェアは、デスクトップの固定を解除するために、「Green Dot MoneyPak(グリーンドット モンキーパーク)」や「Ukash(ユーキャッシュ)」または「Paysafecard(ペイセーフカード)」のフォームを使用し、罰金を支払うようユーザに要求します。そしてユーザが入力したコードはポート80番を介して以下のアドレスへ送信されます。

  • <省略>2.<省略>2.88.13

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 9.232.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年7月3日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.233.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年7月4日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • NoProtectedModeBanner = "1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\0
    • 2500 = "3"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\1
    • 2500 = "3"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\2
    • 2500 = "3"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\3
    • 2500 = "3"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\4
    • 2500 = "3"

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\0
    • From: 1609 = "0"
      To: 1609 = "1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\1
    • From: 1609 = "0"
      To: 1609 = "1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\2
    • From: 1609 = "0"
      To: 1609 = "1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\3
    • From: 1609 = "0"
      To: 1609 = "1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\4
    • From: 1609 = "0"
      To: 1609 = "1"

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Startup%\ctfmon.lnk
  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\{reversed file name}.pad

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_RANSOM.SMAC」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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