解析者: Pearl Charlaine Espejo   

 別名:

Ransom:Win32/Locky (Microsoft); Ransom.Locky (Malwarebytes); Win32/Filecoder.Locky.A (ESET-NOD32); Trojan/Win32.Locky (AhnLab-V3)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、リモートサイトから他の不正プログラムにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

マルウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  詳細

ファイルサイズ 173,056 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2016年4月2日
ペイロード ファイルの作成, URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集

侵入方法

マルウェアは、リモートサイトから以下の不正プログラムによりダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

  • JS_LOCKY.SSU

インストール

マルウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %Desktop%\_Locky_recover_instructions.txt - ransom note
  • %Desktop%\_Locky_recover_instructions.bmp - image used as wallpaper
  • {Folders containing encrypted files}\_Locky_recover_instructions.txt - ransom note

(註:%Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のファイルを改変します。

  • It renames the encrypted files to {unique ID per victim}{identifier}.locky

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Locky

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Locky
id = "{unique ID per victim}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Locky
pubkey = "{publick key}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Locky
paytext = "{ransom note}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Locky
completed = "1"

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

マルウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.109.205/main.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.27.52/main.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.107.8/main.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.231.116/main.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.107.10/main.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.108.39/main.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.181.122/main.php
  • http://{pseudo-random domain}/main.php

マルウェアは、以下の拡張子をもつファイルを暗号化します。

  • .cs
  • .brd
  • .sch
  • .dch
  • .dip
  • .pl
  • .vbs
  • .vb
  • .js
  • .h
  • .asm
  • .pas
  • .cpp
  • .c
  • .php
  • .ldf
  • .mdf
  • .ibd
  • .MYI
  • .MYD
  • .frm
  • .odb
  • .dbf
  • .db
  • .mdb
  • .sql
  • .SQLITEDB
  • .SQLITE3
  • .one
  • .toc2
  • .asc
  • .lay6
  • .lay
  • .ms11 (Security copy)
  • .ms11
  • .sldm
  • .sldx
  • .ppsm
  • .ppsx
  • .ppam
  • .docb
  • .mml
  • .sxm
  • .otg
  • .odg
  • .uop
  • .potx
  • .potm
  • .pptx
  • .pptm
  • .std
  • .sxd
  • .pot
  • .pps
  • .sti
  • .sxi
  • .otp
  • .odp
  • .wb2
  • .123
  • .wks
  • .wk1
  • .xltx
  • .xltm
  • .xlsx
  • .xlsm
  • .xlsb
  • .slk
  • .xlw
  • .xlt
  • .xlm
  • .xlc
  • .dif
  • .stc
  • .sxc
  • .ots
  • .ods
  • .hwp
  • .602
  • .dotm
  • .dotx
  • .docm
  • .docx
  • .DOT
  • .3dm
  • .max
  • .3ds
  • .xml
  • .txt
  • .CSV
  • .uot
  • .RTF
  • .pdf
  • .XLS
  • .PPT
  • .stw
  • .sxw
  • .ott
  • .odt
  • .DOC
  • .pem
  • .p12
  • .csr
  • .crt
  • .key
  • wallet.dat
  • .m4u
  • .m3u
  • .mid
  • .wma
  • .flv
  • .3g2
  • .mkv
  • .3gp
  • .mp4
  • .mov
  • .avi
  • .asf
  • .mpeg
  • .vob
  • .mpg
  • .wmv
  • .fla
  • .swf
  • .wav
  • .mp3
  • .qcow2
  • .vdi
  • .vmdk
  • .vmx
  • .gpg
  • .aes
  • .ARC
  • .PAQ
  • .tar
  • .bz2
  • .tbk
  • .bak
  • .tar
  • .tgz
  • .gz
  • .7z
  • .rar
  • .zip
  • .djv
  • .djvu
  • .svg
  • .bmp
  • .png
  • .gif
  • .raw
  • .cgm
  • .jpeg
  • .jpg
  • .tif
  • .tiff
  • .NEF
  • .psd
  • .cmd
  • .bat
  • .sh
  • .class
  • .jar
  • .java
  • .rb
  • .asp

マルウェアが作成する以下のコンポーネントファイルは、脅迫状です。

  • %Desktop%\_Locky_recover_instructions.txt
  • {Folders containing encrypted files}\_Locky_recover_instructions.txt

マルウェアが作成する以下のコンポーネントファイルは、壁紙として利用される画像です。

  • %Desktop%\_Locky_recover_instructions.bmp

マルウェアは、暗号化したファイルを"{unique ID per victim}{identifier}.locky"に改称します。

マルウェアは、すべての固定ドライブおよびリムーバブルドライブ、RAMディスクドライブに存在するファイルを暗号化します。

マルウェアは、以下のコマンドを実行してシャドウコピーを削除します。

  • vssadmin.exe Delete Shadows /All /Quiet

ファイルを暗号化した後、マルウェアは自動実行のレジストリおよびコピーを削除して自身をアンインストールします。

マルウェアは、以下のパラメータを利用して、自身のコマンド&コントロール(C&C)サーバに情報を送信します。

  • id - 生成されたユーザのID
  • act - 3つのコントロールコマンドを持つ

    コントロールコマンドは、以下のいずれかになります。

    • stats - 暗号の統計および暗号化したファイルのパス
    • getkey - C&CサーバにRSA公開鍵を要求
    • gettext - 特定言語の脅迫状を要求

マルウェアは、以下の情報を収集して、自身のサーバに送信します。

  • オペレーティングシステム(OS)のバージョン
  • 32ビットバージョンか64ビットバージョン
  • サービスパック
  • システム言語

マルウェアは フルパス名内の以下のいずれかの文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • tmp
  • winnt
  • Application Data
  • AppData
  • Program Files (x86)
  • Program Files
  • temp
  • thumbs.db
  • $Recycle.Bin
  • System Volume Information
  • Boot
  • Windows

マルウェアは、以下の画像をデスクトップの壁紙に設定します。

マルウェアは、作成されたファイル"_Locky_recover_instructions.txt" を開封します。このファイルには、脅迫状が含まれています。

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 12.404.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2016年3月15日
VSAPI OPR パターンバージョン 12.405.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2016年3月17日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
    • Wallpaper = "%Desktop%\_Locky_recover_instructions.bmp"

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • Locky

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Desktop%\_Locky_recover_instructions.txt
  • %Desktop%\_Locky_recover_instructions.bmp
  • {Folders containing encrypted files}\_Locky_recover_instructions.txt

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「RANSOM_LOCKY.BYX」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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