解析者: Robert Tacbad   

 別名:

Ransom:Win32/CryptoLemPiz.A (Microsoft), Win32:Ransom-AYY [Trj] (Avast)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 マルウェアは、実行後、自身を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 110,714 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2016年7月20日
ペイロード メッセージボックスの表示, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {malware path}\PLJQKRKMWEZJEHEVT.txt - Serves as ransom note
  • {folders containing encrypted files}\README NOW !!!.txt - Serves as ransom note

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • WrXehWMqEUv9ObHQ

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
WrXehWMqEUv9ObHQ = "{malware path}\{malware filename}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WrXehWMqEUv9ObHQ

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WrXehWMqEUv9ObHQ
WrXehWMqEUv9ObHQu = "Ee-{random characters)"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WrXehWMqEUv9ObHQ
WrXehWMqEUv9ObHQp = "{random characters}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\WrXehWMqEUv9ObHQ
WrXehWMqEUv9ObHQs = "1"

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\VSS\Diag\
SPP
SppEnumGroups (Enter) = {hex values}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\VSS\Diag\
SPP
SppEnumGroups (Leave) = {hex values}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\VSS\Diag\
SPP
SppGetSnapshots (Enter) = {hex values}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\VSS\Diag\
SP
SppGetSnapshots (Leave) = {hex values}

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}veforyou.com/456/index.php

マルウェアは、以下のファイル名を使用し、暗号化されたファイルを改称します。

  • {filename of encrypted file}.{extension of encrypted file}.id-{unique ID per victim}_sos@juicylemon.biz

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状として利用されます。

  • {malware path}\PLJQKRKMWEZJEHEVT.txt
  • {folders containing encrypted files}\README NOW !!!.txt

マルウェアは感染コンピュータ内のファイルを暗号化します。

マルウェアは、以下の文字列で始まる名称のフォルダやサブフォルダ内のファイルは暗号化しません。

  • windows
  • program

マルウェアは、以下のファイルの暗号化は実行しません。

  • boot.ini
  • NTDETECT.COM
  • Bootfont.bin
  • ntldr
  • bootmgr
  • BOOTNXT
  • BOOTSECT.BAK
  • NTUSER.DAT
  • PDOXUSRS.NET

マルウェアは、以下の拡張子を持つファイルの暗号化はしません。

  • .acm
  • .ade
  • .adp
  • .app
  • .asa
  • .asp
  • .aspx
  • .ax
  • .bas
  • .bat
  • .bin
  • .biz
  • .bootmgr
  • .chm
  • .clb
  • .cmd
  • .cnt
  • .cnv
  • .com
  • .cpl
  • .cpx
  • .crt
  • .csh
  • .dll
  • .drv
  • .dtd
  • .exe
  • .fxp
  • .grp
  • .h1s
  • .hlp
  • .hta
  • .ini
  • .ime
  • .inf
  • .ins
  • .isp
  • .its
  • .js
  • .jse
  • .ksh
  • .lnk
  • .mad
  • .maf
  • .mag
  • .mam
  • .man
  • .maq
  • .mar
  • .mas
  • .mat
  • .mau
  • .mav
  • .maw
  • .mda
  • .mdb
  • .mde
  • .mdt
  • .mdw
  • .mdz
  • .msc
  • .msi
  • .msp
  • .mst
  • .mui
  • .nls
  • .ntldr
  • .ocx
  • .ops
  • .pal
  • .pcd
  • .pif
  • .prf
  • .prg
  • .pst
  • .reg
  • .scf
  • .scr
  • .sca
  • .sys

マルウェアは、仮想環境下で実行されていることを確認した場合、自身の活動を終了します。

マルウェアは、シャドウコピーを削除します。

マルウェアは、以下の脅迫状を表示します。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 12.664.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2016年7月20日
VSAPI OPR パターンバージョン 12.665.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2016年7月21日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

不明なレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE
    • WrXehWMqEUv9ObHQ

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • WrXehWMqEUv9ObHQ = "{malware path}\{malware filename}.exe"

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {malware path}\PLJQKRKMWEZJEHEVT.txt
  • {folders containing encrypted files}\README NOW !!!.txt

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「RANSOM_JUSINOMEL.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください