解析者: Mar Philip Elaurza   

 別名:

Ransom:Win32/Criakl.D (Microsoft); Trojan-Ransom.Win32.Cryakl.ado (Kaspersky); Ransom.TeslaCrypt (Malwarebytes);

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  詳細

ファイルサイズ 365,872 bytes
タイプ EXE
ファイル圧縮 PECompact
メモリ常駐 なし
発見日 2015年11月2日
ペイロード 画像の表示, URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %User Temp%\{malware file name}.{malware file extension}

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\desk.jpg
  • %User Temp%\desk.bmp
  • %Program Files%\{random file name}.{random file extension} - contains data to be sent to the C&C
  • %User Temp%\ZDAVX.bat - deletes %User Temp%\{malware file name}.{malware file extension} and deletes itself afterwards

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.. %Program Files%フォルダは、プログラムファイルのフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Program Files"、64bitのOS上で32bitのアプリケーションを実行している場合、 "C:\Program Files (x86)" です。.)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Program Files%\{malware file name}.{malware file extension}

(註:%Program Files%フォルダは、プログラムファイルのフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Program Files"、64bitのOS上で32bitのアプリケーションを実行している場合、 "C:\Program Files (x86)" です。.)

マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成したマルウェア)を終了し、侵入したコンピュータ内で作成した自身のコピーの方を実行します。

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
pr = "%Program Files%\{malware file name}.{malware file extension}"

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Control Panel\Desktop
TileWallpaper = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"{User Preference}"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\Control Panel\Desktop
Wallpaper = "%User Temp%\desk.bmp"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"{User Preference}"」となります。)

マルウェアは、コンピュータのデスクトップの壁紙に以下の画像を設定します。

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

マルウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • Computer name
  • Machine GUID

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}tekhno.com/inst.php

マルウェアは、以下の拡張子をもつファイルを暗号化します。

  • accdb
  • abf
  • a3d
  • asm
  • fbx
  • fbw
  • fbk
  • fdb
  • fbf
  • max
  • m3d
  • dbf
  • ldf
  • keystore
  • iv2i
  • gbk
  • gho
  • sn1
  • sna
  • spf
  • sr2
  • srf
  • srw
  • tis
  • tbl
  • x3f
  • ods
  • pef
  • pptm
  • txt
  • pst
  • ptx
  • pz3
  • mp3
  • odp
  • qic
  • wps
  • r3d
  • rwl
  • rx2
  • p12
  • sbs
  • sldasm
  • wps
  • sldprt
  • odc
  • odb
  • old
  • nbd
  • nx1
  • nrw
  • orf
  • ppt
  • mov
  • mpeg
  • csv
  • mdb
  • cer
  • arj
  • ods
  • mkv
  • avi
  • odt
  • pdf
  • docx
  • gzip
  • m2v
  • cpt
  • raw
  • cdr
  • cdx
  • 1cd
  • 3gp
  • 7z
  • rar
  • db3
  • zip
  • xlsx
  • xls
  • rtf
  • doc
  • jpeg
  • jpg

マルウェアは、以下のファイル名を使用し、暗号化されたファイルを改称します。

  • email-ninja.gaiver@aol.com.ver-CL 1.0.0.0.id-{content of %Program Files%\{random file name}.{random file extension}}.randomname-{random strings}.cbf

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 12.118.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年10月29日
VSAPI OPR パターンバージョン 12.119.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年10月30日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

デスクトッププロパティを修正します。

[ 詳細 ]

手順 4

Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定を修正します。

[ 詳細 ]

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %User Temp%\desk.jpg
  • %User Temp%\desk.bmp
  • %Program Files%\{random file name}.{random file extension}
  • %User Temp%\ZDAVX.bat

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「RANSOM_CRYPICH.E」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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