解析者: Carl Maverick Pascual   

 別名:

Trojan.Win32.DelShad.os (Kaspersky) ; W32/DelShad.AO!tr.ransom (Fortinet)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 5,862,400 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2019年7月8日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの暗号化

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • sc query type=services
  • vssadmin delete shadows /all /quiet
  • cmd /c ping 127.0.0.1 & del /f {malware file name}

マルウェアは、身代金を要求する手紙として、テキストファイルを作成します。このテキストファイルは以下の内容を含んでいます。

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上でプロセスが常駐されていることを確認した場合、以下のいずれかの文字列を含むプロセスまたはサービスを終了します。

  • SQL
  • BACKUP
  • TEAM
  • EXCHANGE

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • Process ID of the ransomware process
  • HostName
  • UserName

情報収集

マルウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://{BLOCKED}ataresback.com/news

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、以下のフォルダ内で確認されたファイルの暗号化はしません。

  • Directories located in %System Root%:
    • Windows
    • Perflogs
    • Recovery
    • $Recycle.bin
    • $RECYCLE.BIN
    • System Volume Information
  • Directories located in %Program Files%:
    • Windows
    • Perflogs
    • Recovery
    • $Recycle.bin
    • $RECYCLE.BIN
    • System Volume Information
    • CommonFiles
    • DVD Maker
    • Internet Explorer
    • MSBuild
    • Microsoft Games
    • Mozilla Firefox
    • Reference Assemblies
    • TAP-Windows
    • Windows Defender
    • Windows Journal
    • Windows Mail
    • Windows Media Player
    • Windows NT
    • Windows Photo Viewer
    • Windows Portable Devices
    • Windows Sidebar
    • Microsoft.Net
    • Mozilla Maintenance Services
    • Uninstall Information
  • Directories located in %ProgramData%:
    • Microsoft
    • StartMenu
    • Templates
    • Favorites

(註:%ProgramData%フォルダは、マルチユーザーシステムにおいて任意のユーザがプログラムに変更を加えることができるプログラムファイルフォルダのバージョンです。これには、すべてのユーザのアプリケーションデータが含まれます。Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData" です。Windows Server 2003(32-bit)、2000(32-bit)、XPの場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users" です。 )

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • cbs0z

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • {Affected Directory}\RESTORE_CBS0Z_DATA.txt

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.306.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2019年8月18日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.307.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2019年8月19日

手順 2

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

「Ransom.Win64.SNATCH.AA」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • RESTORE_CBS0Z_DATA.txt

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.Win64.SNATCH.AA」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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