解析者: Joshua Paul Ignacio   

 別名:

Ransom:Win32/VCrypt!MTB (MICROSOFT); Trojan-Ransom.FileCrypter (IKARUS)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

身代金要求文書のファイルを作成します。

  詳細

ファイルサイズ 794,801 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2020年5月6日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, メッセージボックスの表示, ファイルの暗号化

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\mod_01.exe → legitimate 7zip command-line program (7za.exe)
  • %User Profile%\new_background.bmp → used as wallpaper

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。. %User Profile%フォルダは、現在ログオンしているユーザのプロファイルフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>" です。)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Temp%\video_driver.exe

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • %System%\cmd.exe /c copy /y "{Malware Path}\{Malware Filename}.exe" C:\Users\DYITUS~1\AppData\Local\Temp\video_driver.exe;
  • %System%\cmd.exe /c REG ADD "HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run" /v "video_driver" /t REG_SZ /d "%TEMP%\video_driver.exe" /f;
  • %System%\cmd.exe /c REG ADD "HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run" /v "video_driver" /t REG_SZ /d "%TEMP%\video_driver.exe" /f;
  • %System%\cmd.exe /c reg add "HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop" /v Wallpaper /t REG_SZ /d "%USERPROFILE%\new_background.bmp" /f;
  • %System%\cmd.exe /c RUNDLL32.EXE USER32.DLL,UpdatePerUserSystemParameters 1, True;

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
video_driver = %User Temp%\video_driver.exe

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
video_driver = %User Temp%\video_driver.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更し、デスクトップの壁紙を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
Wallpaper = %User Profile%\new_background.bmp

マルウェアは、コンピュータのデスクトップの壁紙に以下の画像を設定します。

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • It adds the following process and will delete files found on the specified directories and compress it on a password-protected zip file:
    • %System%\cmd.exe /c if exist "{String1}\{String2}\" for /F %i in ('dir /b "{String1}\{String2}\*.*"') do "%TEMP%\mod_01.exe" a -t7z -r -mx0 -pOezfdse6f5esf413s5fd4e6fSQ45R424EDDEZS "{String1}\%username%_{String2}.vcrypt" "{String1}\{String2}\*" & del /f /s /q "{String1}\{String2}\" & FOR /D %p IN ("{String1}\{String2}\*") do rmdir "%p" /s /q
    • The archived file can be found on %User Profile%
    • It appends the following to the archived file:
      • %User Profile%\\{Username}_{String2}.vcrypt
    • The password of the archived file is Oezfdse6f5esf413s5fd4e6fSQ45R424EDDEZS
    • String1 is equal to:
      • %USERPROFILE%
      • %PUBLIC%
    • String2 is equal to:
      • Desktop
      • Downloads
      • Pictures
      • Music
      • Videos
      • Documents
  • It adds the following process and will delete files found on Drives "A:" to "Z:" except Drives "C:" and "F:":
    • %System%\cmd.exe /c if exist "{Drive Letter}:" del /f /s /q "{Drive Letter}:" & FOR /D %p IN ("{Drive Letter}:") DO rmdir "%p" /s /q

ランサムウェアの不正活動

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • %User Profile%\help.html

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.864.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2020年5月4日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.865.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2020年5月5日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF035

手順 2

Windows XP、Windows Vista 、Windows 7、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • video_driver = %User Temp%\video_driver.exe
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • video_driver = %User Temp%\video_driver.exe

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\video_driver.exe
  • %User Temp%\mod_01.exe
  • %User Profile%\new_background.bmp
  • %User Profile%\help.html

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.Win32.VCRYPT.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

デスクトッププロパティを修正します。

[ 詳細 ]

手順 8

暗号化されたファイルをバックアップから復元します。


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