解析者: Patrick Noel Collado   

 別名:

Trojan-Ransom.Win32.Gen.wvl (Kaspersky), Gen:Variant.Jaik.40103 (Bitdefender)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

特定のファイル拡張子を持つファイルを暗号化します。 特定のフォルダ内のファイルを暗号化します。 身代金要求文書のファイルを作成します。

  詳細

ファイルサイズ 200,704 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2020年5月15日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更し、デスクトップの壁紙を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
Wallpaper = {Malware Path}\1.jpg

HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
WallpaperStyle = 2

HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
TileWallpaper = 2

マルウェアは、コンピュータのデスクトップの壁紙に以下の画像を設定します。


作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {Malware Path}\1.jpg

ランサムウェアの不正活動

以下の拡張子を持つファイルを暗号化します:$$ DATA $$

  • .doc
  • .docx
  • .xls
  • .xlsx
  • .pdf

マルウェアは、以下のディレクトリ内で確認されたファイルを暗号化します。

  • %Desktop%
  • %User Profile%\Documents

(註:%Desktop%フォルダは、現在ログオンしているユーザのデスクトップです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。. %User Profile%フォルダは、現在ログオンしているユーザのプロファイルフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>" です。)

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .cxk

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • {Path of Encrypted File}\Ë÷Êé.txt

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.867.00
初回 VSAPI パターンリリース日 2020年5月13日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.868.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2020年5月14日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF035

手順 2

Windows XP、Windows Vista 、Windows 7、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

「Ransom.Win32.BLACKMOON.A」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 5

デスクトッププロパティを修正します。

[ 詳細 ]

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {Malware Path}\1.jpg

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.Win32.BLACKMOON.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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