解析者: Erika Bianca Mendoza   
 更新者 : Karl Dominguez

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、実行されると、自身の不正活動が実行されていることを隠蔽するために、作成した無害な文書ファイル(拡張子DOC)を開き、マイクロソフトの正規Wordファイルを装います。

マルウェアは、自身のコピーの更新版や他の不正プログラムをダウンロードしたり、CMDシェルコマンドを実行したりっといった任意のコマンドを不正リモートユーザから受信します。

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のアプリケーションのアイコンを用いて、検出および削除を避けます。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスします。これにより、不正リモートユーザにマルウェアのインストールが知らされます。また、不正なファイルがダウンロードされます。この結果、感染コンピュータは、さらなる他の脅威にさらされることとなります。

  詳細

ファイルサイズ 325,759 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年2月23日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %Application Data%\Help\~$link.doc

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\Help\WINCHAT.EXE

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

マルウェアは、以下のアプリケーションのファイルアイコンを使用します。

  • Microsoft Word

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\Help

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
iexplore = %Application Data%\Help\WINCHAT.EXE

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
WINCHAT = %Application Data%\Help\WINCHAT.EXE

バックドア活動

マルウェアは、以下のポートを開き、リモートコマンドを待機します。

  • 443

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.137.28

ダウンロード活動

マルウェアは、以下の不正Webサイトにアクセスします。

  • http://larry.{BLOCKED}a.com/AWS{random number}.jsp?{random characters}

マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %System Root%\RECYCLER\lssas.exe - BKDR_AGENT.ZZZ
  • %System Root%\RECYCLER\conime.exe - BKDR_AGENT.ZZZ

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

その他

マルウェアは、実行されると、自身の不正活動が実行されていることを隠蔽するために、作成した無害な文書ファイル(拡張子DOC)を開き、マイクロソフトの正規Wordファイルを装います。

マルウェアは、不正リモートユーザから以下のような任意のコマンドを受信します。

  • 自身のコピーの更新版をダウンロード
  • 他の不正プログラムをダウンロード
  • CMDシェルコマンドを実行

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI OPR パターンバージョン 7.854.08
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年2月23日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「BKDR_YAMIYU.A」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

    BKDR_AGENTT.ZZZ 

手順 3

「BKDR_YAMIYU.A」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは Process Explorer に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • iexplore = %Application Data%\Help\WINCHAT.EXE
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • WINCHAT = %Application Data%\Help\WINCHAT.EXE

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\Help

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_YAMIYU.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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