BKDR_PROXY.TORYQ
Windows
![](/vinfo/imgFiles/JPlegend.jpg)
マルウェアタイプ:
バックドア型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。
- %Application Data%\tcimue.exe ← copy of %System%\cmd.exe
(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)
マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。
- CXWE34SXIE
感染活動
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
バックドア活動
マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。
- Start or terminate processes or threads
- Download and execute arbitrary files
- Perform remote shell commands
- Enumerate files and directories
- Read files
- Get user name
- Get computer name
- Get OS type and version
- Get processor information
- Get drive information
- Get and use proxy settings
- Sleep for an amount of time
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。
- http://bueam.{BLOCKED}brea.com/{uri}.asp?{random string}{random numbers}
情報漏えい
マルウェアは、以下の情報を収集します。
- User name
- Computer name
- OS type and version
- Processor information
- Drive information
その他
マルウェアが作成する以下のファイルは、"%System%\cmd.exe"のコピーです。
- %Application Data%\tcimue.exe
マルウェアが実行するコマンドは、以下のとおりです。
- プロセスまたはスレッドの開始/終了
- 任意のファイルのダウンロードおよび実行
- リモートシェルコマンドの実行
- ファイルおよびディレクトリの列挙
- ファイルの読み込み
- ユーザ名の取得
- コンピュータ名の取得
- オペレーションシステム(OS)のタイプと種類
- プロセッサ情報の取得
- ドライブ情報の取得
- プロキシ設定の取得および利用
- 一定時間スリープ
マルウェアが収集する情報は、以下のとおりです。
- ユーザ名
- コンピュータ名
- OSのタイプと種類
- プロセッサ情報
- ドライブ情報
マルウェアがアクセスする上述のURL内の"{uri}"は、以下のリストから2つかそれ以上の文字列から成る可能性があります。それらの文字列は、"/"で区切られます。
- field
- name
- nickname
- phone
- sort
- fields
- nickname
- name
- first
- last
- pagesize
また、文字列"{random string}"は、以下のいずれかとなる可能性があります。
- vid=
- pid=
- mid=
- wif=
- address=
- article=
マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。
マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
以下のファイルを検索し削除します。
- %Application Data%\tcimue.exe
手順 4
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_PROXY.TORYQ」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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