解析者: Joseph Obed   
 更新者 : Sabrina Lei Sioting

 別名:

Backdoor.Darkmoon (Symantec), BackDoor-AMQ.dr (McAfee)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、ダウンロードする機能を備えていません。

マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

  詳細

使用ポート Port 80
ファイルサイズ 不定
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年4月25日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %System Root%\asf
  • {malware path and filename}

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\dfed

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • $#^@G#%^S
  • %1Sjfhtd8
  • &EJFUAE
  • )!Vo123
  • A^#KF&DFE
  • KDKD&^*#F
  • K^DJA^#FE

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
adobe = "{malware path}\{malware name}.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{0082ABF9-9309-614B-C2DD-C00CC33A8073}
StubPath = "%System%:mssendfull.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{9E41174A-B99F-F49D-5CD0-0EF87DF3A162}
StubPath = "%System%:msjbvpncon.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{2580E7A2-880C-351F-B4DC-8320A4AB551C}
StubPath = "%System%:mskeypro.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{343F94C0-7BF8-95A0-9892-DE5C539F2AF8}
StubPath = "%System%:msfullcomen.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{180DA249-E241-D1EA-A5D6-E400EFEC204F}
StubPath = "%System%:mcarmy.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Local AppWizard-Generated Applications

HKEY_CURRENT_USER\Software\Local AppWizard-Generated Applications

HKEY_CURRENT_USER\Software\Local AppWizard-Generated Applications\
\Recent File List

HKEY_CURRENT_USER\Software\Local AppWizard-Generated Applications\
\Settings

HKEY_CURRENT_USER\Software\ations

HKEY_CURRENT_USER\Software\ations

HKEY_CURRENT_USER\Software\ations\
\Recent File List

HKEY_CURRENT_USER\Software\ations\
\Settings

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、以下のポートを開き、リモートコマンドを待機します。

  • TCP port 443

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • cs.{BLOCKED}k.com
  • {BLOCKED}e.sytes.net
  • {BLOCKED}rn.com
  • {BLOCKED}s.com
  • {BLOCKED}uz.com
  • {BLOCKED}yearleft.com

ダウンロード活動

マルウェアは、ダウンロードする機能を備えていません。

情報漏えい

マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

その他

このマルウェアのコードから、マルウェアは、以下の機能を備えています。

  • Capture screen, audio, and webcam
  • Log keystrokes
  • List active ports
  • Manage open windows
  • Manage passwords
  • Manage registry, processes, services, devices, and installed applications
  • Perform multiple simultaneous transfers
  • Perform remote shell
  • Relay server
  • Search files
  • Share servers
  • Update, restart, terminates itself

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
VSAPI OPR パターンバージョン 8.941.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年4月25日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

トレンドマイクロ製品「ルートキットバスター(Rootkit Buster)」を利用します。

「ルートキットバスター」は、隠蔽されたファイル、レジストリ値、プロセス、ドライブ、およびフック用システムサービスがコンピュータ上に存在するかどうか確認するルートキット・スキャナーです。

このツールのご利用方法:

  1. 以下のWebサイトからこのツールをダウンロードし、暫定フォルダ内に解凍してください。
    http://jp.trendmicro.com/jp/support/extermination_tool/rkb-licence/index.html
  2. RootkitBuster.exe を実行します。
  3. 左上コーナーにある、スキャンしたいタイプを選択します。なお、トレンドマイクロでは、すべてのタイプを選択することをお勧めします。
  4. [スキャン]をクリックします。
  5. スキャン結果として、以下と類似した画像が表示された場合、コンピュータは、該当マルウェアに感染していることとなります。

    rootkitbuster

手順 3

「BKDR_POISON.SME4」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  1. 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャに表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  2. 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • ations
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • Local AppWizard-Generated Applications

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • adobe = "{malware path}\{malware name}.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed Components\{0082ABF9-9309-614B-C2DD-C00CC33A8073}
    • StubPath = "%System%:mssendfull.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed Components\{9E41174A-B99F-F49D-5CD0-0EF87DF3A162}
    • StubPath = "%System%:msjbvpncon.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed Components\{2580E7A2-880C-351F-B4DC-8320A4AB551C}
    • StubPath = "%System%:mskeypro.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed Components\{343F94C0-7BF8-95A0-9892-DE5C539F2AF8}
    • StubPath = "%System%:msfullcomen.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed Components\{180DA249-E241-D1EA-A5D6-E400EFEC204F}
    • StubPath = "%System%:mcarmy.exe"

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\dfed

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\asf
  • {malware path and filename}

手順 8

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_POISON.SME4」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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