解析者: Jed Valderama   

 別名:

Backdoor:Win32/Agent (Microsoft), Backdoor.Win32.Agent.pu (Kaspersky), BackDoor-CWA (McAfee)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のプロセスに作成したファイルを組み込みます。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

  詳細

使用ポート TCP Port 443
ファイルサイズ 45,056 bytes
タイプ EXE, DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2012年8月2日

侵入方法

マルウェアは、以下のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

  • TROJ_MDROP.ID

インストール

マルウェアは、異なるファイル名を用いて以下のフォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • %User Temp%\{temporary filename}.tmp

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

マルウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %System%\tstdmc.dll - also detected as BKDR_HANMON.A
  • %System%\dmcpyt.dl - also detected as BKDR_HANMON.A

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

マルウェアは、以下のプロセスに作成したファイルを組み込みます。

  • lsass.exe
  • Explorer.exe
  • iexplore.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKLM\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Svchost
dmon = "DiskMon32"

HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\DiskMon32
ServiceDLL = "C:\WINDOWS\system32\dmcpyt.dll"

HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\DiskMon32
Interactive = "dword:00000000"

マルウェアは、以下のサービスを追加し、実行します。

  • "Disk Monitor Services"

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Send and receive other files.
  • Modify registries.
  • Execute other files.
  • Remote execution of arbitrary code received from the server.

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.4.173

マルウェアは、コマンド&コントロール(C&C)サーバに以下の情報を通知します。

  • System LCID
  • Computer Name
  • Username
  • Operating System Version
  • System Info
  • Current Global Memory Status
  • Root Path Volume Information
  • List of disk drives.
  • Local IP Address.

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 9.300.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年8月2日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_HANMON.A」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Svchost
    • dmon = "DiskMon32"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • DiskMon32

手順 5

BKDR_HANMON.A として検出されたファイルを検索し削除します。

註:このファイルは、隠しファイルとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。

不正なコンポーネントファイルの手動削除:

  1. [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
    註:Windowsのバージョンによって異なります。
  2. [ファイル名のすべてまたは一部]に、上記で検出されたファイル名を入力してください。
  3. [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
  4. 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETEを押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
  5. 以下のファイルに対して、この不正なコンポーネントファイルの削除の手順2.)から4.)を繰り返してください。

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_HANMON.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

「BKDR_HANMON.A」を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。

    • TROJ_MDROP.ID


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