BKDR_AGENTT.ZYA
Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003
![](/vinfo/imgFiles/JPlegend.jpg)
マルウェアタイプ:
バックドア型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
なし
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、感染コンピュータの特定のディレクトリ内に自身をNTFSの代替データストリーム(ADS)としてインストールします。
マルウェアは、コマンドシェルを介して不正なコマンドを実行します。
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
マルウェアは、ダウンロードする機能を備えていません。
マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。
詳細
侵入方法
マルウェアは、以下のリモートサイトからダウンロードされ、コンピュータに侵入します。
- http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.215.58:8080/update.exe
マルウェアは、以下の方法でコンピュータに侵入します。
- via email messages spammed by other malware/grayware or malicious users.
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- %User Temp%\dick.txt - configuration file
- %User Temp%\love.exe - also detected as BKDR_AGENTT.ZYA
- %Program Files%\Common Files\ODBC\OBDC.dat - copy of %User Temp%\dick.txt
- %Windows%\java\classes\jsb.cer - copy of %User Temp%\dick.txt
(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。. %Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。. %Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。)
マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。
- lau's PI
マルウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。
- explorer.exe
自動実行方法
マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{8E12AADC-A55E-3FBE-4C6E-6B6EAC7CAFB5}
StubPath = %WINDOWS%:adobeupdate.exe
感染活動
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
ダウンロード活動
マルウェアは、ダウンロードする機能を備えていません。
情報漏えい
マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。
バックドア活動
マルウェアは、Internet Explorer(IE)のウインドウを非表示で開きます。
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
- {BLOCKED}.{BLOCKED}.215.58
マルウェアは、コマンド&コントロール(C&C)サーバからの不正なコマンドをコマンドシェルを介して実行します。解析時点では、C&Cサーバから以下のコマンドが送信されています。
- 感染コンピュータのシャットダウン
その他
マルウェアは、他のマルウェアやグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールを介してコンピュータに侵入します。
マルウェアは、以下のディレクトリ内に自身をNTFSの代替データストリーム(ADS)としてインストールします。
- %Windows%
このADSには、以下の名前が用いられます
- %Windows%:adobeupdate.exe
マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。
対応方法
手順 1
Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 3
このレジストリキーを削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed Components
- {8E12AADC-A55E-3FBE-4C6E-6B6EAC7CAFB5}
- {8E12AADC-A55E-3FBE-4C6E-6B6EAC7CAFB5}
手順 4
以下のファイルを検索し削除します。
手順 5
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_AGENTT.ZYA」と検出したファイルの駆除を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
註:上記手順 5の前に、以下の手順を実施してください。
以下のファイルから代替データストリーム(ADS)を削除します。
代替データストリーム(ADS)の削除:
- "Streams.exe" をダウンロードします。
- ダウンロードしたファイルを任意のディレクトリに解凍します。
- コマンドプロンプトを起動します。
・Windows 98、MEの場合、[スタート] →[ファイル名を指定して実行] → COMMANDを入力し、Enter キーを押します。
・Windows NT, 2000, XP,Server 2003の場合、[スタート] →[ファイル名を指定して実行] → CMDを入力し、Enter キーを押します。 - 以下のコマンドを入力し、Enterを押してください。
CD <2)でダウンロードおよび解凍したファイルのパス名>
※"CD"、"<2)でダウンロードおよび解凍したファイルのパス名>" の間には、半角スペースを入れてください。 - 以下のコマンドを入力し、Enterを押してください。
Streams.exe -d %Windows%
※"Streams.exe"、"-d"、"%Windows%"の間には、半角スペースを入れてください。 - EXITコマンドを入力し、コマンドプロンプトを閉じてください。
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