Backdoor.JS.VALAK.A
JS/Agent.AX trojan (NOD32)
Windows
マルウェアタイプ:
バックドア型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
なし
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。
- %Public%\NtShareUser.db:KeyStorage.dat
(註：%Public%フォルダは、すべてのユーザ共通のファイルまたはフォルダのリポジトリとして機能するフォルダです。Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\Public" です。)
マルウェアは、以下のプロセスを追加します。
- schtasks.exe /Create /F /TN "HD Audio Device" /TR "WSCRIPT.EXE //E:jscript %Public%\NtShareUser.db:KeyStorage.dat" /SC Minute /MO 7
(註：%Public%フォルダは、すべてのユーザ共通のファイルまたはフォルダのリポジトリとして機能するフォルダです。Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\Public" です。)
他のシステム変更
マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\ApplicationContainer\
Appsw64
ShimV4 = {URLs}
HKEY_CURRENT_USER\Software\ApplicationContainer\
Appsw64
SetupServiceKey = {10 Random Characters}
HKEY_CURRENT_USER\Software\ApplicationContainer\
Appsw64
ServerUrl = {JS Script downloaded from URLs}
バックドア活動
マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。
- Executes a JavaScript program
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。
- http://{BLOCKED}o769.com/{String2}
- http://{BLOCKED}i2002.com/{String2}
- http://{BLOCKED}iverse.com/{String2}
ダウンロード活動
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。
- http://{BLOCKED}o769.com/{String1}
- http://{BLOCKED}i2002.com/{String1}
- http://{BLOCKED}iverse.com/{String1}
- http://{BLOCKED}o769.com/a.aspx?redir=1&clientUuid=91&r_ctplGuid={String3}&TS2={12 Random Characters}
情報漏えい
マルウェアは、以下の情報を収集します。
- User Name
- Computer Name
- User Domain
その他
マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\ApplicationContainer
HKEY_CURRENT_USER\Software\ApplicationContainer\
Appsw64
マルウェアは、以下を実行します。
- where:
- {String1} - project.aspx?cwdTelemetry=2®clid={String3}&agwHit={6 Random Characters}&cClass={2 Random Characters}&ubwG={12 Random Characters}
- {String2} - bounce.aspx?dx11diag={String3}&remote={38 Random Characters}&g={12 Random Characters}&fbclid=0
- {String3} - Base64Encoded[(User Name)+(Computer Name)+(User Domain)+(True Or False)+(22)+(ute1)]
以下のスケジュールされたタスクを追加します：
- Task Name = HD Audio Device
- Trigger = One Time; Repeat every 7 minutes indefinitely
- Action = WSCRIPT.EXE //E:jscript %Public%\NtShareUser.db:KeyStorage.dat
(註：%Public%フォルダは、すべてのユーザ共通のファイルまたはフォルダのリポジトリとして機能するフォルダです。Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\Public" です。)
対応方法
手順 1
トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。
- Downloader.JS.TRX.XXJSE9EFF012
手順 2
Windows XP、Windows Vista 、Windows 7、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 3
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム（OS）の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル／フォルダ／レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 4
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 5
このレジストリ値を削除します。
警告：レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\ApplicationContainer\Appsw64
- ShimV4 = {URLs}
- ShimV4 = {URLs}
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\ApplicationContainer\Appsw64
- SetupServiceKey = {10 Random Characters}
- SetupServiceKey = {10 Random Characters}
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\ApplicationContainer\Appsw64
- ServerUrl = {JS Script downloaded from URLs}
- ServerUrl = {JS Script downloaded from URLs}
手順 6
不明なレジストリキーを削除します。
警告：レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\ApplicationContainer
- HKEY_CURRENT_USER\Software\ApplicationContainer\Appsw64
- HKEY_CURRENT_USER\Software\ApplicationContainer\Appsw64
手順 7
以下のファイルを検索し削除します。
- %Public%\NtShareUser.db:KeyStorage.dat
手順 8
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用い、「Backdoor.JS.VALAK.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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