神奈川県教育委員会

神奈川県教育委員会

校務DX実現に向けたステップアップ型ゼロトラストの実現
「Trend Vision One」による校務システム環境の保護と可視化と
「Service One Complete」で強固な運用体制を

概要

お客さまの課題

  • システム及びセキュリティ運用を現ITC担当職員教員の個人スキルに依存
  • 校務ネットワークからのクラウド利用におけるMicrosoft365の防御力、予防力の増強が必要
  • 各製品独自のセキュリティアラートを人手で繋ぎ合わせる煩雑さ
  • 導入済みネットワーク制御(SDN)の効果が低く、結果、属人化した運用が必要

解決策と効果

  • クラウド、サービス採用で、ITC担当者のスキル取得の負荷を軽減
  • Microsoft 365とのAPI連携で高度なメールセキュリティを提供するICES(*)製品と教員端末の保護のための次世代EPP+EDR製品の連携による防御力強化
  • 予防対策製品とXDR(*2)による検知を相関分析するTrend Vision Oneのアラートで、インシデントを迅速に把握
  • 高度な脅威分析やインシデント対応が可能なセキュリティエキスパートによるお客様の負荷軽減と安全性の維持

導入効果

  • ICT職ではない職員が務める管理者の運用負荷軽減、人に依存しないセキュリティ運用体制の継続性も意識した構築
  • クラウド利活用による「境界防御の穴」を、適所に配置した多層防御で保護
  • 平時運用時の脅威を高い精度で検知することでインシデント発生時の迅速な対応を実現
  • 単一のクラウドコンソールで情報の一元管理と相関分析による可視化で運用負荷を低減
  • 顧客環境を熟知したメーカーSOCによる一次対応だけに留まらない幅広いメニューの提供

導入製品・ソリューション

導入の背景

神奈川県教育委員会は、県立高校全日制だけでも生徒数10万人以上、加えて教職員1万人以上を擁し、その校務や学習を支えるシステム運用、監視には多大なリソースがかかっていた。その一方でその運用は、担当職員個人のスキルに依存し、少人数での対応を行ってきた。

その後にクラウド利活用が求められ、Microsoft 365などを採用したが、「境界防御の穴」に対する防御力に問題を抱えていた。

お客さまの課題

これまで、神奈川県教育委員会ネットワーク配下のハードウェア、情報セキュリティを少数精鋭で運用してきた。

しかし、定期的な人事異動がある中で、すべてのスキルセットを新任の担当職員が短期間で習得することは困難である。

また、文部科学省のガイドラインに従った今後の校務DXの推進では、更なるクラウドの利活用が求められており、今以上のセキュリティ対策が必要とされ、本番環境で効果が薄く、人手による運用を必要としている導入済みのSDNとは異なり、運用者が稼働後に破綻しない、効率的かつ効果的なセキュリティ基盤を必要としていた。

選定理由

トレンドマイクロ社については、導入済みのDeep Discovery Inspectorの検知・可視化による運用性の高さを実感。セキュリティ状況と重要度を直感的に把握でき、運用負荷軽減に効果が高い同社のSaaS製品の選択が、今後人に依存しない運用実現の前提と考えていた。

またMicrosoft 365の防御力、予防力を高めると同時に、重要な教職員の利用するWindows端末で「事後対策としての検知と対処ができる」ことは、必要な要素と判断した。複数のセキュリティモジュールが連携して動作し、運用負荷を下げることも加点要素とした。

複雑化するセキュリティ運用は、組織内での対応が困難と予想、マネージドサービスも要求仕様に含め、選定したが、「この要求仕様を満たしたのは、Trend Vision Oneを中心として連携されたセキュリティ製品と、自社で支援するService One Completeを提供するトレンドマイクロ社だけでした」、と担当者は語る。

ソリューション

Trend Vision Oneは、セキュリティの統合コンソールとしてだけでなく、エンドポイント、メールなど複数レイヤーのデータ(テレメトリ)を一箇所に収集、相関分析、概要を可視化、必要に応じて詳細を確認可能。事後対策の検知と対処を含め、少人数で運用可能なセキュリティプラットフォームとしての大きな役割を担っている。

Trend Vision One Email and Collaboration SecurityでMicrosoft 365の防御力を向上するとともに、メールボックスやクラウドストレージ上の脅威を検知し対処。教職員が利用する端末やサーバに配置したTrend Vision One Endpoint Securityと連携することで、「単なるデバイス向けのEDRではなく、複数のセンサーを繋ぎ合わせるXDRを実現し、分かり易いダッシュボードで表示してくれます」と評価する。

更に、Service One Completeによるセキュリティサービスは、Trend Vision Oneを活用してトレンドマイクロのセキュリティエキスパートが24時間365日監視し、アラートの中から対処すべき優先度が高い攻撃や脅威の兆候を通知する。また、このサービスは一次対応だけでなく、脅威の侵入経路や方法、影響範囲を特定し、対処方法を指示。「管理者の異動時にも、個々人のスキルセットに左右されず安定した運用が実現できると考えています」と、サービスへの期待も高い。

●今回の導入:
ハイブリッド構成を元にSaaSアプリの安全性と運用容易性の強化

活用イメージ図①

●あるべき姿へ:
オールクラウド化にも対応可能なゼロトラストと更なる運用統合

活用イメージ図②

導入効果

1年以上の運用を経て、各セキュリティ製品の防御力、加えてアラートとその監視による効果を実感。「より詳細な情報と合わせて、今対応が必要な重要度の高いイベントが把握できるため、得られた情報を高度なセキュリティ対策に容易に活用できている。またTrend Vision Oneのコンソールだけですべての情報を一元的に把握できるようになったので、個々のコンソールを行き来する様な以前の運用負荷とは雲泥の差です」

また、「トレンドマイクロの監視サービスや支援サービスを受けられるようになり、われわれの環境や実現したいことを理解した専任のエンジニアがアサインされているので、何か相談したいことがあった際には迅速に対応してもらえること、また定期的な面談により、最適な運用の実現や脅威動向などの勉強会も実施され、組織のセキュリティの意識が高まり、とても助かっています」

今後の展望

神奈川県教育委員会では、数年後に迫った次回のネットワーク再構築において、現在の構成にゼロトラストネットワークアクセス(ZTNA)やセキュアWebゲートウェイ(SWG)、CASB(Cloud Secure Access Broker)を提供する「Trend Vision One Zero Trust Secure Access」を追加することも検討している。

更に有事の際の対応であるXDRだけでなく、平時のリスクの予兆検知や、攻撃対象領域の把握による予防措置につながるアタックサーフェイス管理(ASM)として同社の「Cyber Risk Exposure Management」なども合わせて検討している。

※製品・サービスの導入効果は、ご利用企業・組織の方の声に基づくものであり、お客さまご利用状況により効果は異なります。
※記載内容は2025年4月現在のものです。内容は予告なく変更される場合があります。

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