Windows PC向けディープフェイク検出ツール(ベータ版)の提供を開始

~ビデオ通話中のディープフェイクをリアルタイムに検出~

2024年9月2日

トレンドマイクロ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 兼 CEO:エバ・チェン 東証プライム:4704、以下、トレンドマイクロ)は、Windows PC向けディープフェイク検出ツール「トレンドマイクロ ディープフェイクスキャン」(ベータ版)※1を本日より無償提供することを発表します。「トレンドマイクロ ディープフェイクスキャン」(ベータ版)は、Microsoft Teams、Zoom、LINEなどの様々なPC用ビデオ通話アプリケーションに対応しており、ビデオ通話中にディープフェイク※2の可能性を検出した場合には利用者に警告を表示して知らせます。
※1 ベータ版での提供となります(利用回数は最大20回まで)。本ツールの正式提供は未定です。iOS向けには同様の機能を提供済みです。
※2 最新のAI処理技術により人工的に生成された、実物とは異なる映像(フェイススワップ)を検出します。


「トレンドマイクロ ディープフェイクスキャン」(ベータ版)のダウンロードはこちら

AI技術の進歩にともないディープフェイクの巧妙化や乱用が懸念されます。近年新たな犯罪手口として、警察庁が注意喚起している※3、SNS型投資詐欺※4やSNS型ロマンス詐欺※5でもその手口においてビデオ通話が利用されています。トレンドマイクロの調査※6でも、73.5%がディープフェイクの悪用に対して、「不安を感じている(とても不安:25.0%、やや不安:48.5%)」と回答している一方で、半数以上である58.6%が「対策方法が分からないため、特に何もしていない」と回答しており、悪用による今後の被害の増加が懸念されます。
※3 警察庁:令和5年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(確定値版)
※4 SNSなどの非対面により標的に投資を勧め、投資名目で金銭などをだまし取る詐欺。
※5 SNSなどの非対面により標的と複数回やり取りを重ねることで恋愛感情や親近感を抱かせて金銭などをだまし取る詐欺。
※6 トレンドマイクロ「ディープフェイクに関する国内実態調査2024」


「トレンドマイクロ ディープフェイクスキャン」(ベータ版)は、ビデオ通話中にツールを起動させるとリアルタイムスキャンを行い※7、通話相手のカメラ映像がディープフェイクによるフェイススワップの可能性がある際には、利用者に警告メッセージを表示し注意を促します。また、YouTubeなどのライブ配信にも対応しており、ビデオ通話と同様にライブ配信者にフェイススワップの可能性がある場合には検出し警告メッセージを表示します。
※7 AI技術のディープラーニングモデルの1種であるニューラルネットワークを使用し、不自然な色斑、周波数のノイズの少なさなどの要素を分析し、ディープフェイクにより作成されたコンテンツを検出します。

図1:ツール起動画面(左)・ディープフェイク検出時の警告ログ(右)
(本画像に描写されている個人は、説明用のイメージであり、本文とは直接関係ありません。)

図2:ディープフェイク検出時の警告メッセージ


トレンドマイクロでは、AI時代の到来により、今後さらに拡大するAIを取り巻くサイバー脅威から法人組織や個人を保護するために、AI×セキュリティ戦略を推進しています。本ツールは悪意あるAIコンテンツから利用者を保護する機能として、今後トレンドマイクロのソリューションや製品に実装予定です。

「トレンドマイクロ ディープフェイクスキャン」(ベータ版)の動作環境や利用条件、詳細はこちらをご覧ください。

 

  • 2024年9月2日現在の情報をもとに作成したものです。今後、内容の全部もしくは一部に変更が生じる可能性があります。
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