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医療・大学向け「インシデント対応ボードゲーム」を無償提供
~業界特有のシステム環境・リスクを想定したセキュリティ事故対応訓練で対応力を強化~
2020年8月27日
トレンドマイクロ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長 兼 CEO:エバ・チェン 東証一部:4704、以下、トレンドマイクロ)は、医療・大学の法人組織を対象にボードゲーム形式でセキュリティインシデント対応の訓練を行う教材「インシデント対応ボードゲーム(以下、本ボードゲーム)「医療版」および「大学版」の無償提供を開始します。本ボードゲームは、付属のルールブックも含め、当社サイトでダウンロードできます。
「インシデント対応ボードゲーム」ダウンロードサイト
近年、医療業界・大学業界においては、ランサムウェア感染などにより病院の診療業務への支障、大学の研究室用サーバへの不正アクセスなどのサイバー攻撃の被害に遭っています。また、当社が2019年に、国内法人組織に所属する情報セキュリティの関与者向けに行った調査では、セキュリティインシデントによる重大被害発生率は、医療分野では30.6%、教育分野では33.3%といずれも3割を超えています※1。こうした状況を受け、各組織や業界では、サイバーセキュリティ対策の見直しや意識向上、実効性のあるCSIRT(Computer Security Incident Response Team)の構築などが求められています。
※1 トレンドマイクロ「法人組織におけるセキュリティ実態調査 2019年版」より。
当社では、法人組織のセキュリティインシデント発生時に対応する関係者を対象に、ボードゲーム形式でセキュリティインシデント対応の訓練を行う教材「インシデント対応ボードゲーム」を2016年より提供して参りました※2。
今回新たに提供する「医療版」「大学版」ボードゲームは、当社がこれまで行った顧客提案やインシデント対応で培った業種特有のシステム環境に対する専門性をもとに、両業界の特性を踏まえて開発しています。具体的には、一般的な企業とはシステム環境や考慮しなければならないリスクが異なる両業界向けに、ネットワーク分離されたHIS(病院情報システム)や外部組織との共同研究システムなどの業界特有の要素を踏まえて作成しています。
※2 トレンドマイクロ プレスリリース
本ボードゲームの開発にあたり、より実践的な内容とするため「医療版」は、国内最大の病院ネットワークで診療・臨床研究・教育研修を行う「独立行政法人 国立病院機構(NHO)」と共同で開発しました。「大学版」は、国公立・私立大学約40校に対して実施した個別演習や集合演習、加えて、文部科学省が主催する国立大学・独立行政法人などを対象とした「2019年度 文部科学省サイバーセキュリティ人材育成に関する研修」でボードゲーム演習を実施した際に、主催者・参加校からいただいたフィードバックを踏まえて開発しました。
また、この度提供開始する「医療版」「大学版」、以前より提供している「金融版」を用いた3業種向けのボードゲーム演習を10月にオンラインで実施します。開催概要は、以下をご確認ください。
当社は本ボードゲームの無償提供と、本ボードゲームを活用した人材教育支援活動を通じて、医療・大学業界のセキュリティ対策レベルの向上に寄与して参ります。
<インシデント対応ボードゲーム イメージ>
●図1:「医療版」システム環境イメージ例(左)とイベントカード例(右)
●図2:「大学版」システム環境イメージ例(左)とイベントカード例(右)