Trend Micro Security

WORM_VOBFUS.USPR

2014年9月4日
 解析者: Rhena Inocencio   

 別名:

Win32/Pronny.LZ worm (ESET)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:


  • マルウェアタイプ: ワーム
  • 破壊活動の有無: なし
  • 暗号化: はい
  • 感染報告の有無: はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成, フラッシュドライブを介した感染活動, 共有ドライブを介した感染活動, 共有ネットワークフォルダを介した感染活動

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ネットワークドライブ内に自身のコピーを作成します。 ワームは、リムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。作成されたコピーのファイル名として、上記のドライブ上に存在するフォルダ名を使用します。 ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、ダウンロードしたファイルを実行します。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

ワームは、仮想環境内で実行されると、自身の活動を終了します。


  詳細

ファイルサイズ 98,304 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年9月1日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード

侵入方法

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Profile%\{random folder name}\{random file name}.exe

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random file name} = "%User Profile%\{random folder name}\{random file name}.exe /{random character}"

ワームは、Windows起動時に自動実行されるよう<User Startup>フォルダ内に以下のファイルを作成します。

  • {random file name}.lnk

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\
Microsoft\Windows\WindowsUpdate\
AU
NoAutoUpdate = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system
EnableLUA = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
UACDisableNotify = "0"

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

感染活動

ワームは、すべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {drive letter}:\Love You.exe
  • {drive letter}:\Money.exe
  • {drive letter}:\Nude.exe
  • {drive letter}:\Sex.exe
  • {drive letter}:\{random file name}.exe

ワームは、ネットワークドライブ内に自身のコピーを作成します。

ワームは、リムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。作成されたコピーのファイル名として、上記のドライブ上に存在するフォルダ名を使用します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[autorun]
open={random file name}.exe
icon={random file name}.exe,0

or

{garbage characters}
[autorun]
{garbage characters}
open={random}.eXE
{garbage characters}
ACTION={random number}
UseautopLAY=1
{garbage characters}

ダウンロード活動

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、ファイルをダウンロードします。

  • ns1.dnsfor{random number}.{domain}
    where {domain} can be any of the following:
    • .com
    • .net
    • .org

ワームは、ダウンロードしたファイルを実行します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

その他

ワームは、仮想環境内で実行されると、自身の活動を終了します。

ワームは、以下のいずれかのファイルが存在している場合、自身を終了します。

  • sbiedll.dll (Sandboxie component)
  • snxhk.dll (AVAST component)


  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 11.124.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年9月2日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.125.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年9月3日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_VOBFUS.USPR」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random file name} = "%User Profile%\{random folder name}\{random file name}.exe /{random character}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\WindowsUpdate\AU
    • NoAutoUpdate = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system
    • EnableLUA = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • UACDisableNotify = "0"

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden = "0"
      To: ShowSuperHidden = 1

手順 6

「WORM_VOBFUS.USPR」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[autorun]
open={random file name}.exe
icon={random file name}.exe,0

or

{garbage characters}
[autorun]
{garbage characters}
open={random}.eXE
{garbage characters}
ACTION={random number}
UseautopLAY=1
{garbage characters}

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Startup%\{random file name}.lnk
  • {drive letter}:\x.mpeg

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_VOBFUS.USPR」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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